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CSと話を聞く技術

CSと話を聞く技術_f0142717_12375936.jpg  CS(Customer Satisfaction・顧客満足)を企業理念に取り入れている会社は少なくありません。CSとは、商品仕様やサービスの内容だけでなく、それらの提供のしかたや企業の活動・しくみ全てをお客様中心に考え、お客様の期待を満足していくように活動していくものです。またお客様自体を理解して、お客様の暮らし方やライフスタイルにあわせて商品開発しようというという、よりお客様に接近した流れもでてきています。

 ここで、お客様の視点で考えたり、お客様を理解したりするためには、当然お客様の意見を聞かなければなりません。そこで製品を実際に使ういわゆるエンドユーザーや流通業者の方々にご意見を聞くことが行われます。
 
 この際重要なことは、相手の話をよく聞くということが、相手の話す言葉に集中して聞くということではないということです。話し方、しぐさ、雰囲気を十分に観察して言葉以外のものを感じ取ることが重要なのです。不満足なことを説明いただいている時には、その言葉の裏にお客様のどのような価値観があって不満と思っているのかを感じる必要があります。またお客様が大切に考えていることを話していただいている時には、その感情を感じとって、もっとその話を聞かせていただきたいという反応をすると、更に詳しく話していただけます。時間の制約から限界はありますが、お客様の言葉に表れていない感情、価値観、判断基準などの考え方の背景を感じ取って、それに反応していくことが重要なのです。

 しかしながら、CSでは、話を聞くことの重要性は言いながら、話の聞き方の技術の重要性についての議論は聞きません。これらは個人的なスキルという一言で片付けられているように思えます。もっともっと聞き方の技術の重要性やその教育の必要性にスポットが当てられてもよいのではないでしょうか。そして聞き方の技術はCSにかぎらずビジネスの場で重要なことであり、企業経営の中でもむしろ重視することであると思います。人材育成の一要素として考えていただきたいものです。
by atanabe-coach | 2007-07-13 23:44
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