上司がんばれ 部下と向きあうコミュニケーションのヒント 第13回:部下の話をきちんと聞こう

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 現在の上司はプレイングマネージャーが多いと思います。短期的業績目標達成を求められる状況の中で、部下の育成という観点での行動が抜けていたりまたそれ自体に気がついていない上司も方もおられるように見えます。部下を育て、頼もしい人材にするために、上司に求められる行動要件をまとめてみました。連載でお送りします。
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第13回:部下の話をきちんと聞こう

 人は悩んだり、喜んだり、経験したりすると誰かに話したくなります。仕事の話も同じでしょう。部下は上司に話を聞いてもらうと、自分は信頼されている、肯定されていると感じるのです。時間がない緊急な状況を除いて、部下の話を聞きましょう。

 ところで、人にキクという漢字がいくつかあるとうのは、よく本などに出てきます。「聞く」、「聴く」、「訊く」。「聞く」は一般的な聞く、「聴く」は身を入れて聞く、「訊く」は尋ねる、といった意味合いがあります。コミュニケーションにおいて重要な点は相手の話に耳を傾けて聞く、傾聴する、という聞くです。コーチングで最初にでてくるスキルも「聴く」というものです。

 この聴くということは、簡単なようで結構難しいのです。相手がしゃべっていることを一心に聴くのです。何を考えているのか、何を悩んでいるのか、どうしようと思っているのかを一心に聞く。そしてその間に次のことに注意します。

 ・何かを言いたくなっても区切りがつくまではガマンする
 ・次に何をしゃべろうなどと考えない
 ・部下の言うことを評価しない


 ここが意識していないとできないところなのです。これらのことは部下の話を聴き終わってからやるのです。そしてただ黙って聴くのではなく、目線を当然合わせながら、次のことを心がけます。

 ・うなずく・・・「うん、うん」
 ・あいづちをいれる・・・「なるほど」、「そうなんだ」
 ・くり返えす・・・部下「~に電話しました」⇒「ああ電話したんだね」
 ・要約・・・「つまりこれこれというわけなんだね」


 コーチングスキルのトレーニングで、2人1組になって相手がしゃべるのを一心に聴くという練習がありますが、うなずき、あいづち、くり返し、要約をいれることにより、相手は随分を話しやすくなるのを参加者の皆さんは実感します。部下の話もまずこれらの応対を入れてみてください。逆に聞き手が腕組みしたりひざを組んだりすると、話し手は、話しにくいということも実感します。人の話を聞くときは、ひざ組み、腕組みは厳禁です。

 さて、部下の話を一心に聴いてあげていると、部下には上司に対する信頼感、安心感が形作られていきます。そしてそれと同時に、自分の考えが整理されたり、話しながら自分で新たに気づいたりということが部下の中で起こります。人は一度言葉に出して自分から外に発信しないと自分の考えが認識できないということがあるのです。そしてこのようにして獲得した考えは、しっかり自分のものとなり、行動へと結びついていきます。

 部下の話はまずしっかり聴く、これだけで部下の考えが固まり、行動意欲がぐっと高まります。対極は、自分から一方的に指示を出し、部下の話を全く聞かない上司です、ご参考まで。
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<写真、バラクーダの群れに囲まれて ナブコ@インドネシア>
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by atanabe-coach | 2007-12-14 00:38
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