上司がんばれ 部下と向きあうコミュニケーションのヒント 第14回:ことば以外からも聴き取ろう

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 現在の上司はプレイングマネージャーが多いと思います。短期的業績目標達成を求められる状況の中で、部下の育成という観点での行動が抜けていたりまたそれ自体に気がついていない上司も方もおられるように見えます。部下を育て、頼もしい人材にするために、上司に求められる行動要件をまとめてみました。連載でお送りします。
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第14回:ことば以外からも聴き取ろう

 昨日は部下の話をしっかり聴こうということを述べました。ここで聴き取るというのは、相手が言葉に出して語ることだけを聴くのではないといことにご注意ください。では、いったい何を聴き取るのでしょうか。

 コーチングなどのコミュニケーション系の本によくでてくる言葉で「メラビアンの法則」というものがあります。これはWikipediaには次のように説明されています。「人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかというと、話の内容などの言語情報が7%、口調や話の早さなどの聴覚情報が38%、見た目などの視覚情報が55%の割合であるといわれている。(*注)」つまり喋ったり、書いたりする言葉では8%、声のトーンや抑揚が38%、身振りや手振りなどのボディランゲージが55%の情報を伝えるというのです。(言葉以外によるコミュニケーションをノンバーバルコミュニケーションといいます。) これから、相手の言葉だけを捉えて、理解しようとするとそれはほんの一部分しか相手を理解できていないということがいえます。

 筆者はもともと非常に理屈っぽい性格だったので、相手の言葉尻にばかり意識が行き、相手が言いたいと思っているだろうことをなかなか理解できなかったという過去の記憶があります。相手のトーンや表情や雰囲気、それまでの経緯などを総合的に判断して理解すべきであったという後悔の念が禁じえません。

 相手のトーンや表情や身振り・手振、全体の雰囲気といったノンバーバルな部分を観察していると、口頭では肯定しているが、あまり気が進まないとか、実は嫌だとかがわかります。また、あることを要求しているようで、全体で判断すると実はもっと奥に別の訴えたいものを持っているとか、この人はこんなことを大切に思っているのだなどという価値観なども聴き取れるようになってきます。ここにおいては、沈黙している間までもが聴き取る対象となるのです。そして訓練によってその感覚は敏感になってくるといわれています。

 ぜひ上司は、部下が伝えたいと思っているものを汲み取り、部下の言葉の奥にあるもの、考え・感情・価値観など、を聴き取るように意識していただきたいと思います。聴くとは、これを聞き取ろうという目的をもって聞くことなのです。


(注)Wikipediaによると、もともとのメラビアン博士の研究結果は意味合いが少し違っていたが、今となっては上記の意味で使われているとのことです。

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<写真、マダラエイか? ナブコ@インドネシア>
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by atanabe-coach | 2007-12-17 00:11
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