上司がんばれ 部下と向きあうコミュニケーションのヒント 第17回:部下を承認しよう

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 現在の上司はプレイングマネージャーが多いと思います。短期的業績目標達成を求められる状況の中で、部下の育成という観点での行動が抜けていたりまたそれ自体に気がついていない上司も方もおられるように見えます。部下を育て、頼もしい人材にするために、上司に求められる行動要件をまとめてみました。連載でお送りします。
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第17回:部下を承認しよう

 あなたは部下を承認していますか。いきなりこう言われても面食らいますね。まず人を承認するとはどういうことでしょうか。・・・それはその人の存在を価値あるものとして認めることです。だれもがかけがえのない個性をもって存在しています。その個性を尊重し、価値を認めるのです。これは愛情がなければできないことと思います。自職場の使命を担ってくれる部下の存在を認めるというのがまず必要なことです。朝顔を合わせたら、「○○さん、おはよう」と挨拶するのも、部下が話しに来てくれたら感謝するのもこれに当たるでしょう。

 次に、それゆえに部下のことを気にかけることです。そうすれば次のようなことにも気がつくでしょう。上の承認が存在に対する承認であることに対して、これは行動や変化に対する承認です。

 ・今日は顔色がいい。
 ・髪形が変わった。
 ・今までにない色の服を着ている。
 ・今日は彼の誕生日だ。
 ・最近は朝早く出社するようになった。
 ・今回の報告書は早く提出してくれた。
 ・取引先との折衝がうまく行っているようだ。


 このような時には積極的に声をかけましょう。

 ・「今日は顔色がいいじゃないか。」
 ・「あっ、その髪いいね。どうしたの。」
 ・「へー、こんな色も着るんだね。若々しくていいね。」
 ・「誕生日おめでとう。いよいよ30代だね。」
 ・「最近は朝から頑張ってるんだね。」
 ・「今度の報告書は早いじゃないか、嬉しいよ。」
 ・「あの取引先と話はうまく付きそうだってね。楽しみにしてるよ。」


 さて、人間にとって怖いことのひとつは、回りの人に無視されたり、認められなかったりすることです。有名なマズローの要求5段階説でも、第1段階の「生理的欲求」、第2段階の「安全欲求」の物理的に生きていく上での要求の次に、第3段階の「社会的欲求」(集団や家族への帰属を求める欲求)、第4段階で「自我の欲求」(他者から尊敬や賞賛をされたいとする欲求)がきています。無視されたり、認められないということは人間としての基本的な欲求である社会的欲求や自我の欲求を満たせないことにあたるのです。(ちなみに第5段階は「自己実現の欲求」です。)基本的な欲求を満たせないと人間は著しく心のエネルギーが低下します。逆にここを満たしてあげれば、エネルギーは高くなるといえます。部下の変化を見つけてそれを積極的に部下に伝えれば、部下は上司のあなたから見守られている、気にかけてもらっているという安心感と、目標に向かうエネルギーが高まってモチベーションも高まるのです。

 日本の上司は照れ屋なのか、上のような承認の言葉をなかなかかけません。まして褒めることはもっとしません。でも良く考えてください、褒めるのはなかなか難しくても、承認はもっと簡単です。だって事実を言葉にして口に出すだけだけなのですから。

 承認のネタはいくらでも回りに転がっています、承認はどんどんやりましょう。

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<写真、水面近くのマンタを見上げて ナブコ@インドネシア>
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by atanabe-coach | 2007-12-20 00:17
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