上司がんばれ 部下と向きあうコミュニケーションのヒント 第36回:再び上司の使命とは

 現在の上司はプレイングマネージャーが多いと思います。短期的業績目標達成を求められる状況の中で、部下の育成という観点での行動が抜けていたりまたそれ自体に気がついていない上司も方もおられるように見えます。部下を育て、頼もしい人材にするために、上司に求められる行動要件をまとめてみました。連載でお送りします。

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第36回:再び上司の使命とは

 「上司がんばれ」シリーズの第1回で、「上司の使命」を取り上げています。そこでの結論は、「上司の使命の半分は部下育成」というものでした。今回もそれは変わりませんが、再び取り上げてみます。

上司(管理者)の役割の半分は部下の育成であるとしたら、もう半分は何でしょうか。
 ・チームに割り当てられたアウトプットを出す。
 ・部下に仕事をきちんとさせる。
 ・チームがきちんとまわるように気を配る。
 ・(プレイングマネージャーの場合)自分自身の担当の仕事もきっちりこなす。

などがすぐに上がると思いますが、これらを大きくまとめて、もう半分の人材育成と並べて示すと、

 管理者の役割
 1.チームとしての成果をあげる。
 2.仕事を通じて部下を育てる。


となりましょう。むしろ自分自身の成果はあまり問われないと思ってもいいと思います。

 さて、10年~15年前は、仕事の量は多かったとしても、今の仕事をとにかくしっかりやっていれば、その先にゴールがあった、とにかくイケイケ、モーレツでよかったのです。がむしゃらに働けばいいという時代で、管理者は部下を鼓舞していればよかったのです。ところがバブルの崩壊、日本経済の失速、製造業における国内の空洞化、経済のグローバル化、IT化の進展など、経済環境がめまぐるしく変わり、「ドッグイヤー、マウスイヤー」、「現在の延長上に未来はない」などといわれてからもかなりの時間がたっています。つまり現在は、今の仕事をモーレツにやっているとゴールにはたどり着けないというか、ゴールの場所が変わってしまっている可能性が大きいという時代になっています。

 また、雇用形態も多様化しています。一つの会社に勤め上げるという価値観は今の若い人たちには少ないといわれています。正社員よりも契約社員、派遣社員、バイト、パートなどの人が多いという職場も少なくありません。男女間の格差もだんだん解消する方向にあり、また定年延長の流れで高齢の方も職場におられます。従業員の評価も一時歓迎された結果成果主義を少し見直して、プロセスや能力評価もみなおされようとしています。

 このように職場を取り巻く環境が、10年~15年前とはかなり変わってきました。そのような中で、チームとしての成果を出していくにはどうしたら良いでしょうか。まずは、放っておくとチームがゴールとは別の方向へ行ってしまうこと、あるいはメンバーがてんでばらばらな方向を向いてしまうということを防がねばなりません。そして狙うべきコールをメンバーに納得させ、心を一つにまとめる仕掛けが必要になります。このためにビジョンを策定し、これをチーム内外に示すことが必要になります。

 あなたの部署にビジョンはありますか。

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by atanabe-coach | 2008-02-16 23:53
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