上司がんばれ 部下と向きあうコミュニケーションのヒント 第37回:ビジョンとは

 現在の上司はプレイングマネージャーが多いと思います。短期的業績目標達成を求められる状況の中で、部下の育成という観点での行動が抜けていたりまたそれ自体に気がついていない上司も方もおられるように見えます。部下を育て、頼もしい人材にするために、上司に求められる行動要件をまとめてみました。連載でお送りします。

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第37回:ビジョンとは

 前回は、あなたの部署にビジョンはあるかと問いました。会社全体じゃあるまいし、なんで部署にビジョンがいるのかという疑問がわくかもしれません。その会社全体のビジョンとか経営理念とかいうものはもちろん重要です。会社が大きくなればなるほど会社全体の価値観や進む方向性を全従業員に示すために不可欠です。しかし会社が大きくなればなるほど、それは全体をカバーする必要が出てきて、内容はより抽象的になり、では一従業員としてはどう動いたがいいのかということにつながりにくくなります。ですから会社全体のビジョンと従業員の間をつなぐために、その部門・部署のビジョンが必要になるのです。

 では、その部署のビジョンはどう考えていったらいいのでしょうか。ビジョンとは「ありたい姿」または「目指すべき方向」とでも訳せますが、社内上下左右、社外の状況を勘案して、管理者自らの思いによって作らなければなりません。そのときに考慮すべき要素としては次をあげることができます。

1.上位からの期待に応え、チーム外へのアピールを備えている
2.チームがどんな状態を目指しているのか具体的に示す
3.優位性と実現可能性を備えている
4.メンバーへのメッセージを含み、やる気を出させるものである


このような要素を含んで、簡潔な文章に表したものです。

 さて、このビジョンというものは、企業によってはミッションステートメントあるいはミッションと呼ぶこともありますが、筆者はビジョンとミッションは区別して考えています。

 つまり、
ビジョンとは「ありたいチームの姿やチームそのものが存在する価値」をいう。
ミッションとは「使命とか役割、チームが社会・会社に提供する価値」をいう。


 分かりにくいと思うので例で示します。

ある企業の一部門の例(伏字にしていますことをご了承ください)

ビジョン
独自の○○○と広範囲な○○○により、○○○から提案ができ、頼りにされる○○部門であり続けます。

ミッション
①○○○を実施し最新の○○○を構築し、提供します。
②○○○に参画し、○○○を実現します。
③○○○の品質、コスト、納期の最適化を実現します。
④○○○を発掘し、○○○の関係を築きます。


 こう考えてみると、上記の場合はミッションはビジョンを具体的に実現するための手段となっていることがわかります。筆者はできればこの両者を策定しておいたほうが良いと考えるものです。

 このように制定して、メンバー全員で納得し、ハラに落として共有しておくと、行動基準となって、活動にブレがでにくくなります。


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by atanabe-coach | 2008-02-20 00:27
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