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 現在の上司はプレイングマネージャーが多いと思います。短期的業績目標達成を求められる状況の中で、部下の育成という観点での行動が抜けていたりまたそれ自体に気がついていない上司も方もおられるように見えます。部下を育て、頼もしい人材にするために、上司に求められる行動要件をまとめてみました。連載でお送りします。

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第31回:さあ才能(じぶん)に目覚めよう

 前回は部下の強みを見つけ、それを生かしていく方法を考えること、またそれを伝えることの重要性を述べました。本日は才能を見つけて活用することについて書かれた本をご紹介します。

 それは「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう  あなたの5つの強みを見出し、活かす」という本です。「欠点さえ強みになる」と帯に書いてあります。著者はアメリカで創設された世界的調査会社であるギャラップ社の経営トップの方々です。

 この本は、ギャラップ社の圧倒的な調査力・調査データを元にして書かれています。過去63カ国、101の企業で働く1700万人以上の従業員に質問した結果では、20%の従業員しか自分の強みを毎日発揮できいないそうです。また最新の、36の企業で働く19.8万人の従業員に対する調査で、従業員の強みを活かしている企業の方が生産性や顧客満足が高かったということです。そして、企業においては、従業員が強みを活かして働けるようにすることが望ましいとしています。(それなのに多くの企業は欠点克服のプログラムの方を重視しているといっています。)

 さて、この本によると過去30年の間に、200万人の人に「強み」についてインタビューを行った結果、人の強みは34の資質に分類できると言っています。これを抜き出してみましょう。ここに強調しておくことは、強みとは、その人が比較的よくとる思考や行動のパターンであって、優劣はないということです。

アレンジ・運命思考・回復志向・学習欲・活発性・共感性・競争性・規律性・減点思考・公平性・個別化・コミュニケーション・最上志向・自我・自己確信・社交性・収集心・指令性・慎重さ・信念・親密性・成長促進・責任感・戦略性・達成欲・着想・調和性・適応性・内省・分析思考・包含・ポジティブ・未来志向・目標志向

 これらの中には相反するものもありますが、人は相反はしないいくつかの強みをもっているとしています。また、これらの資質の説明や、そのような資質を持った人を活かす方法が一つ一つ記載されています。読んでみるとなるほどな、と思うことがたくさんかかれています。

 おもしろいのは、この本を購入すると、「ストレンングスファインダー」という(えらい安直な名前の)webサイトにアクセスして、本のあるところに書かれたIDを入力して180の質問に答えると、自分の強みを当てはまるもの上位5つを教えてくれることです。筆者の場合は上位から、未来志向・目標志向・達成欲・自我・責任感とでました。説明を読んでみますと、よく当たっているように思えました。

 ところで、人の資質がこれら34のどれに当たるのかを正確に判定することは難しいと思いますが、資質の特性を読んで、目星をつけることは出来そうです。そうすればその人の資質を活かす方法も得ることができますので部下育成のヒントにもなり得ます。ご一読をお勧めします。

 「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう  あなたの5つの強みを見出し、活かす」
マーカス・バッキンガム&ドナルド・O・クリフトン著 日本経済新聞社

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by atanabe-coach | 2008-01-30 00:24
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第30回:強みをフィードバックしよう

 2回にわたって部下の強みを見つけようというテーマで見てきましたが、こうして見つけた強みは上司のあなたが密かに手中に持っておけばいいのでしょうか。当然そうではありませんね。見つけた強みは部下にフィードバックしてあげてください。いちいちそんなことしてたら時間が足らないし、部下はちゃんと分かっているだろうと思われるかもしれませんが、それについては次のように考えてください。

 まず、上司から強みをフィードバックされた部下は当然勇気付けられます。これについては、わざわざ時間をとってやる価値が十分にあります。たしかに緊急ではありませんがたいへん重要なことです。次に部下がその強みを知っているかどうかですが、人はなかなか自分のことが分かりません。その人にとっては当たり前のようにやれてしまうので、特に強みとか意識していない場合も多いのです。ですから上司は部下の強みを積極的にフィードバックしてあげることはこちらの意味からもたいへん重要なのです。他人から指摘されてはじめて、ああ、自分のこんなところを人は強みと思ってくれているんだという新たな発見をする場合も少なくありません。さらにそれを上司から言われることは、自分を認めてもらっているというように感じますので、部下のモチベーションを更にあがることになります。

 さて、強みをフィードバックするときには、具体的に伝えてあげましょう。漠然と言われるより、受けた時にインパクトが違い、部下の心にしっかりと刻まれます。例を挙げてみます。

・君の検討資料の構成が、これこれこのようにストーリーがはっきりしているし、グラフを見やすくする工夫が入っていて、訴える力が強いよね。これは君の強みなんだろうなあ。
・君は会議の時に、発言はあまり多くないように私は感じているけど、発言する時には、うまく行かなかった時のことを考えて、どうカバーするかということをよく考えているように感じているよ。リスクを避けるという発想方向をとることも強みなんだろうね。
・君がお客様に説明するときは、いつも笑顔を絶やさないものだから、お客様も気分がいいように感じてくれているようだ。いい強みだと思うよ。


 なお、フィードバックのありかたとしては、評価や判断を加えない客観的事実を伝えるか、自分(フィーバックを伝える人)にとってどう感じられたかを伝えることが基本です。前者を「あなたは○○○(客観的事実)だ」というYouメッセージで、後者を「私は○○○と(主観的事実)感じた」というIメッセージで伝えるのが効果的で、決して「あなたは○○○(主観的事実)だ」というYouメッセージで主観的事実を伝えることは避けたほうがよいといわれています。(*) 
これはフィードバックは、その人の足らないところを指摘し、改善や変容を期待するケースが多いので、フィードバックをもらった人の心理的抵抗を少なくして、それを受け入れやすいようにとの配慮からです。しかし強みのフィードバックであれば、受け手の心理的抵抗は少ないと思われますので、そこまで考えなくてもいいと思います。

 強みのフィードバックは、フィードバックを与える方にも心理的負担は少ないものと思われます。部下の強みを見つけることができたあなたなら、そのフィードバックは比較的簡単でしょう。ぜひここまでやってみてください。


(*参考:事例で説明します)
相手が壁の時計をしきりに見ながらしゃべっていたとします。

Youメッセージで客観的事実を伝えるフィードバック
・(あなたは)話しながら壁の時計をしきりに見ていましたよ。

Iメッセージで主観的事実を伝えるフィードバック
・(私には)あなたが話しながら時間をしきりに気にしているように思えました。

Youメッセージで主観的事実を伝えるフィードバック
・(あなたは)話しながらしきりに時間を気にしていましたね。


 最後のYouメッセージで主観的事実は、決め付けれらたような気がしますね。一方、Youメッセージで客観的事実やIメッセージで主観的事実では、そのような感じはせず、フィードバックを受ける人の心理的抵抗が少ないように思えます。

なお、フィードバックについては昨年9月ころにこのブログで取り上げています。次をご参照ください。
フィードバック1  フィードバックとは



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先週後半からインドネシアに行っており、27日の朝成田につきました。寒いよ~。
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by atanabe-coach | 2008-01-28 00:24
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第29回:部下の強みを見つけよう

 「ったく、うちの連中は全然ダメだ。」とか「ほんとにあいつはなっていないよなあ。」とか嘆く上司を見かけます。前回ブログにも書いたようにアラとか欠点とか不足点とかはすぐに目につきます。ほんとうにあなたの部署のスタッフはなっていないのでしょうか。人によっては、部下と面談したり、評価する時のために、失敗事例とかヘマやった事例などをメモしている人もいます。上司とはほんとうに部下のアラに敏感な生き物です。

 さて、どんな人にも良い点とか強みがあるということについては一般論として反対する人はいないでしょう。では、あなたは部下の強みを見つける努力をしていますか。部下の強みに対しても敏感な感受性をもっていますか。部下の成功事例、うまくいかせるパターン、良いと思える特質についてもメモをしているでしょうか。筆者は上司であれば、それぞれの部下の強みを5つ以上あげることが出来るべきだと思っています。

 ところで、強みとは、辞書では、得意なこと・長所・優れているところなどという説明であり、また一般的には、その人が比較的よくとる思考や行動のパターンのうち、よいまたは正しいと評価されるものであるとしています。しかし、よい、悪いは状況によって変わってきますので、もう少し間口を広げて、「いい・悪いの評価を加えない、その人の思考・行動パターン」を強みと言おうと、あるコーチングのテキストでは述べています。これは考えようによっては欠点さえも、生かし方によっては長所になりえるということでしょう。そしてその延長上にその人の優れた潜在能力が潜んでいるとしています。よってこの強みを見つけてそこを伸ばすという育成方法が有効といえます。

 人の強みは、なかなか自分では分かりません。その人にとってはごく自然にできていてあたりまえとしか思っていなかったことが、意外と他人から見ると強みの場合もあるのです。よって上司は部下の強みを探し、それを積極的に部下に伝えましょう。こうして部下と強みを共有し、それを生かす仕事のやり方も一緒に考えていくとまた新たな可能性が開けると思います。

部下の強みを見つけることは、上司の仕事の一部と考えましょう。

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by atanabe-coach | 2008-01-23 00:31
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第28回:減点主義より、加点主義で

 大抵のケースで、上司は部下より仕事の経験が長く、そのスキルも上回っていると思います。したがって上司が自分の仕事のレベルや上司の若かりしころの姿を基準にして部下を見ると当然不足しているところが目に付きます。また期待する部下像を頭に描いていて、これを基準にしても物足りなく思えるでしょう。このような場合、多くは仕事のやり方やその成果に対しての欠けている点、不足している点に焦点が当たります。また仕事と直接関係なくても、勤務態度、挨拶、話の受け答えや元気のよさとかが気になる場合もあります。これは上司が価値をおく人間像、社会人像を基準としていることが原因です。

 上司と部下の関係ですから、このようなケースでは当然部下が良い方向に行くようにいろいろと指導することは上司の責任です。しかしながら、部下が期待水準に届かなかった場合に、その部下が劣っていると必要以上に考えない方がよいと思います。部下も人なのですから、個性をもっており、能力やキャラクターも人それぞれです。そんな部下をまず肯定し、そこから引き上げるのが自分の役目だと思いましょう。なんども同じ失敗もするかもしれませんが、そのときは自分のやり方がわるかったのかもしれないと自責で考えることも必要です。失敗した時はなにが悪かったのか、どうすればよかったのか、次回同じ状況ではどう振舞うのかなどを理性的に話し合いましょう。また上司であるあなたの期待を伝えましょう。スポーツのゲームと思えば良いかもしれません。

 その一方で、その部下の優れている面とか、以前はできなかったのに今はできるようになったところなどを積極的に探して、そこを伸ばしていくという発想をすることも忘れてはいけません。部下のよいところを見つけてそれを生かす仕事のスタイルを模索する方が部下が伸びる可能性が高く、楽しいように思えます。筆者の経験ではこちらを気にかける上司は大変少ないように感じます。人のアラは目に付きやすいけど、良いところはなかなか目に付かないものなのです。しかしそこにこそ気づいて取り組めば成果もより早く大きく出るようなるでしょう。

 部下を減点主義で見るより加点主義で見たほうが部下が伸びる可能性が高まります。

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by atanabe-coach | 2008-01-21 00:39
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第27回:なぜ質問がパワーをもつのか

 4回にわたって質問について見てきましたが、なぜ質問がこのように力を持つのでしょう。今日はこの点を少し考えて見ましょう。

 まず質問は、それまで被質問者が考えていなかったことを問いかけることにより、被質問者の心に空白を作り出します。人間の脳は、空白があるとどうしてもそこを埋めようとするといわれています。つまり空白が埋まらないと、その答えを探そうという意識が働くのです。このとき潜在意識も総動員されて、その答えが何なのかを探すのです。たとえばあることを知りたいと思っていると、それに関することが、あるときふとひらめいたり、また普段は気がつかない広告や記事などが目に飛び込んできたりする経験はお持ちだと思います。答えがわからないほど、その答えを知りたい知りたいと思うのは人間の性といえます。その意味から言えば、質問はすぐには答えが見つからないくらいに難しいほうが、被質問者の意識にしっかり上るということになります。たとえば
 「その経験からあなたは何を得ることができましたか。」
 「それはつまり何のためにやっていることなのですか。」

など、こう聞かれればどうしても考えざるを得ないと思いませんか。いくら表面的に拒否しても、心に引っかかってその答えを探すはずです。

 次に質問は、その仕方によって被質問者の考え方、視点の持ち方と異なる考え方、視点を提供します。これをリフレーミングといいます。そしてそれは聞き方次第で起こります。
 「その失敗は残念だったですね。しかしその経験をしたからこそ学べたことはなんだろうか。」
 「先方のやり方がルール無視で憤慨しているようだけど、その前になぜ先方はそういう行動に出てしまったのだろうか。先方からこちらはどう見えていたのだろう。」

など、こう聞かれると、否が応でもその視点から考えて見ますよね。

 つまり質問は、被質問者が考え付かないあるいは考えたくない視点からの空白までをも埋めようとすることを引き起こすのです。そして被質問者が自分で答えを探しますので、外から他人が「こうでじゃないの」と意見するよりずっと得心が行くという結果をもたらします。

 相手の視点は適切か、もっとプラスに見る視点はないのか、その視点を提供し相手の心に空白を作り出すパワーを質問は持っています。またそういう点から発想すれば、有効な質問が作り出せます。

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by atanabe-coach | 2008-01-17 01:23
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第26回:視点を替える質問

 第23回の上司がんばれで、会話の中に質問を挟みこむ目的として次の3項目を挙げました。

 ・問題をはっきりさせる
 ・気づきやひらめきを促す
 ・知識やスキルを棚卸しさせる

さて、これらの目的を達成する過程として、相手がいままでにない新しい視点で考えることが重要です。その視点自体も相手が自ら気づいてくれればいいのですが、それが出来ない場合もあります。そのような時は視点を替えることを目的とする質問をしてみましょう。

 では、視点を替える質問としてはどんなものが考えられるでしょうか。

①視点を3Dで替えてみる。 
 ・横から別の人が君のプレゼン見ていてどのように見えると思う?
 ・接客したお客さんから見て君の行動はどう写ったと思う?
 ・君が今悩んでいることを日本上空から見たらどう写るかな?
 ・君のお客様への説明をこの部屋の斜め上から見ているとしたらどんな感じかな?


②視点を時間軸で替えてみる。
 ・君が苦しい事をやり遂げたあの時のことを思うと、今の問題はどう思える?
 ・確かにこのプロジェクトは難しいけど、これを乗り越えた3年後の君から、今のきみにアドバイスするとしたらなんと言うかな? 


③資源の制約を取り除く。
 ・そうか、いまはできないのか。ではどれくらいの時間が十分なの?
 ・そうか、いまは時間がないのか。では君がいう時間がある時というのは何時か来るの?


④制約条件を作ってみる。
 ・この案件が半年に成果が出なければプロジェクトが解散になるとしたらどう考える?
 ・あと自分がこの職場に1年しかいないとするとなにをする?



 このようにダイレクトに視点を替える質問をしてあげると、結構はっとしますよね。このような視点を替えさせる質問はけっこうインパクトがあります。

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by atanabe-coach | 2008-01-15 00:22
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第25回:詳しく、大きく、その他にないか聞く

 本日ももう少し質問のスキルについてみてみましょう。

 こちらの質問に対して相手が答えてきたとします。そしてあなたは、その答えはちょっと漠然としているな、もう少し具体化する必要があるのではと感じたとしましょう。そんなときは、具体的にはどうなのか、を聞いてみましょう。これをチャンクダウンといいます。なお、チャンクとは、物事のカタマリというような意味です。大きな意味をもつものがビッグチャンク、より具体的なこまかい意味を持つものがスモールチャンクです。

 「それは具体的にはどんなことですか。」
 「それを詳しくいうとどうなりますか。」
 「それを達成するには、何をやればいいのですか。」


 この質問を受け取った相手は、より深く詳細を考えます。その具体案は初めから相手がもっていた考えの場合もありますが、多くはその質問をされて初めて考え出すことも多いのです。つまり、最初に出た答えが、その人が強く思っていたことで、そのレベルまでは考えていたが、それより細かくは考えていなかった、ということも多いのです。したがって、それより深く聞いてあげることにより、相手の思考が深まってより具体的に考えるようになります。より具体的なイメージがわくことにより、行動に結びつくアイデアが得やすくなります。


 逆に、相手の答えが細かいことはいいのだけれど、もっと広く捉えてもらいたいと感じた場合は、その上位概念や目的を聞いてあげましょう。これをチャンクアップといいます。

 「一言でいうとどういうことですか。」
 「そのことの目的はなにになりますか。」
 「結局なんのためにやるのでしょうか。」
 「それは結局どういうことですか。」


 この質問によって相手は、より視野が広がり、あるいは原点である目的に立ち返ることにより、より大きな視点を持つことができるようになります。その結果あらたなアイデアを出すことができたり、今のやっていることをより目的に沿った方法に改善する動機を得ることができます。


 最後に、相手が答えたこと以外に、他にも考え方がありそうだとか、もっと広く考えてもらいたいと感じた場合は、他にはないのかと聞いてあげましょう。これをスライドアウトといいます。

 「他になにか方法は考えられますか。」
 「他にありますか。」
 「他にないか、もっと考えていただけますか。」


 この質問はシンプルではありますが、答えが1つや2つはすぐに出てきても、その後がなかなか答えられないということがよく見られます。質問を受けた相手は、一度上位概念や目的に立ち返った上で、現在のレベルに再びおろして考える必要があるので時間がかかるのです。しかし、そこが大切なので、すぐに見つかる答えの、その後の答えを待ちましょう。


 さて、どんな質問もそうですが、相手が答えに窮して沈黙しても、その間に頭の中でいろいろと考える過程が大切です。その過程で新たな気づきを得ることができるのです。この間はじっと待ちましょう。その間の沈黙も立派な質問のスキルです。結局相手が解にたどり着けずに、あなたが何らかのアドバイスをする状況になったとしても、沈黙の後にそれを行えば、アドバイスの効果は大変大きなものになります。


 何かを質問して答えを聞いたら、状況に応じて、チャンクダウンチャンクアップスライドアウトを組み合わせてさらに聞いてあげると、相手の考えをいろいろと引き出すことができます。そしてその間に発生する沈黙も重要な過程なのです。これらのスキルを活用すれば、部下のアクションプランに結びつく考えを比較的容易に引き出すことが可能になります。

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by atanabe-coach | 2008-01-11 00:51
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第24回:質問のタイプ

 昨日の質問しように続いて今日は質問の種類についてみていきます。スキル編になります。

 質問の形態を分けてみるとどのようになるでしょう。よく言われるのはクローズドクエスチョンオープンクエスチョンです。クローズドクエスチョンとはイエス・ノーで答えられる質問で、オープンクエスチョンとは相手が自由に答えられる質問です。一般的にはオープンな質問をしなさいということが言われますが、場合によってはクローズドな質問のほうがよい時もあります。ではどのようにつかいわけたらいいでしょうか。ものの本によると次のようになっています。

 クローズドクエスチョンがよい場合:事実を明らかにさせたい場合。相手の決断を促したりコミットメントをとりたい場合。時間がなく話を早く進める必要がある場合。注意点は、相手の思考が広がらないことや相手に詰問のように感じさせてしまいがちなことです。

 例)「そのときあなたはこのように考えていたのですね。」
   「それは明日までにやれますか。」


 オープンクエスチョンがよい場合:相手によく考えてもらいたい時。時間に余裕があればこちらが推奨されます。

 例)「そのときあなたは何を考えていましたか。」
   「それを明日までにやりとげるめに必要なものは何ですか。」


 ここまではご存知の方も多いと思います。次にオープンクエスチョンの中は、限定質問拡大質問に分けることができます。たとえ5W1Hの疑問詞を使っても、答えが限定的であるか、そうでないかで分けられるのです。なおクローズドクエスチョン限定質問の中に入ります。

 限定質問:Who(だれが)、When(いつ)、Where(どこで)と聞くと、答えは限定的で、思考は広がりにくいといえます。反面、相手が気づきを得た後などで、アクションプランを質問するときには、相手のコミットメントを得やすい質問といえます。

 例)「だれにあなたは自分のアイデアを伝えたのですか」
   「その課題が完成するのは何時の予定ですか。」


拡大質問:What(なにが)、Why(なぜ)、How(どのように)と聞くと、一言では答えにくい質問となります。質問された相手は、しっかりと自分で考えなければなりません。発見や気づきを促す質問といえます。

 例)「何が問題になっていますか。」 
   「なぜそのケースでは成功したのだと思いますか。」
   「どのようにすれば、その課題を明日までに完成できますか。」


 以上のように質問はそのタイプがいくつかのグループに分類されます。どのタイプにも一長一短がありますが、一般的な使い方の順序はその目的とともに、次のように考えられます。

 1.オープンクエスチョン(拡大)・・・相手に考えさせる。気づきを与える。
 2.オープンクエスチョン(限定)・・・相手にアクションプランを考えさせる。
 3.クローズドクエスチョン・・・相手にしっかりコミットメントをとる。


 質問のタイプと特徴を知って使い分けることにより、質問がよりパワーアップします。

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by atanabe-coach | 2008-01-09 00:49

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第23回:部下に質問しよう

 質問というものは、普通質問を発する方が知らないことを相手に聞くためになされます。しかしもう一つの目的をもつ質問があることは多くの人に認知されていません。それは、質問を発する方の知識の有無に関わらず、質問を受けた相手に考えさせるためのものをいいます。大変簡単な例はクイズやなぞなぞがこのような仲間になると考えられます。こう考えるとよく分かると思います。

 さて、会話の中に質問を挟みこむ目的は次のようなものです。
①問題をはっきりさせる
②気づきやひらめきを促す
③知識やスキルを棚卸しさせる


 第13回の「上司がんばれ」で、人が話すうちに自分の考えが整理されたり、話しながら自分で新たに気づいたりすることが起こり、また人は一度言葉に出して自分から外に発信しないと自分の考えが認識できないことがある、と述べました。この過程を加速し、より効果的にするものが質問なのです。

 具体的には、相手の話をうなずき、あいづち、繰り返し、要約などを交えて聞きながら、ときどき相手に質問を返してあげると、相手は考えて答えを返してきます。このときに相手の頭の中で、問題の整理や気づきなどがより明確になされるというわけなのです。

 したがって、質問のタイミングとその内容がすこぶる大切になります。つまり、こちらが聞いていて、「あれこの部分については考えが落ちているのではないか」とか、「それはわかったけど、どうするつもりなのか」とか、「結局それは具体的にいうとどういうことなのか」とか、「でもちがう考え方もありそうだな」など疑問に思った事を、タイミングを見計らって、聞き方を工夫して聞く必要があります。

まずタイミングは、相手が一つの話をし終わるまでは遮らずに待ちます。途中で遮ると相手のほうに未完了な感覚が残り、質問をよく聞くことができないことが起ります。

次に聞き方は、「ここが抜けているのではないか」とか「それは違うのではないか」などダイレクトには聞かないようにします。あるいは「ここは抜けているよ。」とか「それは違うよ。」と断定も避けます。あくまで相手に考えさせるのが目的ですから、相手が受け入れやすく、考えやすい表現を工夫するのです。つまり「そこは分かったけど、この部分についてはどう考えているの。」とか「そうしたのですね。でその後はどうしたいの。」とか「それは具体的にいうとどんなものなの。」とか「なるほどその見方もあるね。その他の見方はできないかな。」など。決して詰問や尋問にならないようにします。

 部下との会話において、このようなことに配慮して質問をはさんでいくと、部下の気づきもぐっと加速されます。部下が自分で気づいた事は、上司から言われた事にくらべてはるかに理解度が深く、また行動につながる可能性が高まります。

 傾聴の効果を質問が更に高めます。

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by atanabe-coach | 2008-01-07 00:30
 本日はお知らせしたいことがあってアップいたします。

 昨年来の目標でありました、タナベ・コンサル&コーチングのホームページをやっと開設できました。マイクロソフトが提供するオフィスライブといサービスを利用したもので、HTMLを使わなくてもウエッブサイトの構築が可能です。その代わりレイアウトなどに制約がありますが、簡単にできることを選択しました。

 ホームページの開設は筆者にとっては未経験のことでしたので、知り合いのコーチの方々のホームページを参考にさせていただきましたが、稚拙さが目に付く出来上がりとなりました。まあ土台ができたので、今後改善・充実を図っていくつもりです。

 今年の目標達成の第一番目でした。

タナベ・コンサル&コーチング

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by atanabe-coach | 2008-01-05 05:34
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