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 前回に引き続いて、最近、研修の仕事の中で出会った言葉について書いて見てみます。


 筆者の最近のテーマの一つに、企業で働く皆さんが、いかにやりがいをもってイキイキと仕事をすることができるかということがあります。そのための条件として、たとえば、
 ①担当している仕事の目的や目標を理解していること。
 ②その仕事をすることによって自分が何を得ることができるのかが理解できていること。
 ③自分のやりたいこと、実現したいことが、仕事の方向や目標に重なっていること。
 ④目標を細分化して、細分目標の達成を積み重ねる実感を得ることができること。
 ⑤進捗や達成状況を承認してくれる周囲の目があること。
などがあるでしょう。

 さて、人が物事を行う時に発揮する力は、次のようになっているそうです。
 1.「いやいや」やった時の力=1
 2.「やらねばならぬ」と納得してやった時の力=1.6
 3.「やりたい」と思ってやったときに発揮される力=1.6の2乗

 ①~⑤の条件が整うということは、「やりたい」と思って仕事をやっている状況でしょうから、仕事の質やスピードも上がります。苦しいことも耐えることができるでしょう。そしてその結果として仕事を楽しむことができているといえるでしょう。

 このような状況をうまく表現する言葉はないものかと考えている中、外部招聘講師による研修で、「まさしくこれだ!」と思う2つの言葉がありました。その2つの言葉とは・・・


■公私融合
これは、「公私混同」の対極にある言葉です。「公私混同」とは、「はてなダイアリー」によると「私的な利益を図る為に公式な権限を濫用する事。パブリックなことに私的な思惑や利害を持ち込んで、けじめがないこと。」とされていまいます。公的なことには私的なことを持ち込んではいけないということが、日本人の規範となっており、私たちはずっとそのような規範の中で育てられてきました。規範にそむくことを戒める言葉です。
一方「公私融合」とは、パブリックなことや仕事の中に私を積極的に持ち込んで一緒くたにしてやっていこうというものです。つまり、自分自身の目的・目標やゴールを、仕事の目的・目標に重ね合わせて、仕事をやりながら同時に自分の目標達成もやってしまう、まさに上記の①~③の実現した状況といえます。

■活私貢献
こちらは、「滅私奉公」の対極です。同様に「はてなダイアリー」によると「滅私奉公」とは「私心を捨てて公のために尽くすこと。(大辞林)」とあります。これはさすがに今では口にする人はいないと思われる古い価値観ですが、言葉としてはまだ時々耳にすることはあります。
一方「活私貢献」とは、自分の志を活かしながら、パブリックなことや仕事に貢献する、自分と仕事を両立させ、相乗効果をも出してしまういう意味でしょう。


 これらは辞書にも載っていない造語なので、意味合いは筆者の個人的理解ですが、一目見てこのように理解した次第です。「公私混同」という「私」を出しすぎたマイナスイメージの言葉との反対語として考案された「公私融合」。「滅私奉公」という「私」を殺した(一昔前の表現ではありますが)道徳的な言葉の発展した形としての「活私貢献」。出発したところが異なるのに、考案された造語がともに似通った意味合いになっているのが興味深いところです。

公私融合」と「活私貢献」いい響きです。積極的に使って行こうと思います。


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写真は以下のサイトより引用させていただきました。
「2000ピクセル以上のフリー写真素材集」


腰痛の養生のためにオリンピック鑑賞三昧で過ごしたお盆休みも今日で終わりです。(腰痛自体はうわさの整骨院の治療で痛みは早くから取れておりましたが、用心のため普段に比べてはじっとしておりました。)
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by atanabe-coach | 2008-08-17 19:48

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 最近、私の新職場で人材育成の研修の仕事に携わっている中で、いくつかのすばらしい言葉がありました。今回と次回はこれらについて書いてみます。

 まずは、よく目にする言葉ではありますが、「自律」です。普通は「自立」と書くことが多いと思いますが、我々の研修では「自律人材」になることを求めています。見ていると講師側も受講者側もその意味が分かっていることが前提で研修が進んでいますが、「自立」と「自律」の違いはなにかはっきりさせておく必要があると思い、あらためて調べてみました。


自立
他への従属から離れて独り立ちすること。他からの支配や助力を受けずに、存在すること。
自律
他からの支配・制約などを受けずに、自分自身で立てた規範に従って行動すること。

<以上、大辞泉より>

「自立」に加えて、自分自身で「規範」を持っているということがポイントでしょうか。でももう少し研修の意図に沿った説明はないかなと、さらに調べてみますと・・・ありました。

自立人材
自分の意見を持ち、自己の意見を主張できる人材であるが、それは個人の単なる自己主張・満足で終わってしまう状態と考える。
自律人材
他者のニーズを把握し、それとの調整をはかりながら、自分自身の行動のコントロールを行い、自らを律しながら、自己実現を図ることのできる人材

<以上、『一橋ビジネスレビュー 2003年夏号.SUM.(51巻1号)~キャリア自律の新展開』より>

これですね。「他者のニーズとの調整」、「自分自身の行動のコントロール」、「自己実現」、このようなキーワードが欲しかった。

筆者の関係する新入社員研修の中では、「自主性」とか「行動」なども主催者側からは求めているように思えます。主催者側としてここは明確に押さえておく必要がありそうです。

 いままで、研修の中では「自律人間になれ」といっていましたが、よく考えてみるとそれがどんなことなのかは、各人の頭の中にしかありませんでした。それぞれで違ったイメージをもっていたかもしれません。「自律人材」とはどういう人材なのか、これを受講者に議論してもらい、それを言語化してもらうと、ぐっと肚に落ち、意欲や行動につながりやすくなるでしょう。今後の改善点だと思いました。


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<写真の説明>フジイロウミウシのペア。7月20日に行った山口県青海島でのダイビングでの写真です。様々な色・模様の種類がいるウミウシは海の宝石です。
8月10日にもダイビングに行く予定にしていましたが、腰痛となって断念しました。現在静養中です。

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by atanabe-coach | 2008-08-14 15:08
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