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 現在の上司はプレイングマネージャーが多いと思います。短期的業績目標達成を求められる状況の中で、部下の育成という観点での行動が抜けていたりまたそれ自体に気がついていない上司も方もおられるように見えます。部下を育て、頼もしい人材にするために、上司に求められる行動要件をまとめてみました。連載でお送りします。

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第37回:ビジョンとは

 前回は、あなたの部署にビジョンはあるかと問いました。会社全体じゃあるまいし、なんで部署にビジョンがいるのかという疑問がわくかもしれません。その会社全体のビジョンとか経営理念とかいうものはもちろん重要です。会社が大きくなればなるほど会社全体の価値観や進む方向性を全従業員に示すために不可欠です。しかし会社が大きくなればなるほど、それは全体をカバーする必要が出てきて、内容はより抽象的になり、では一従業員としてはどう動いたがいいのかということにつながりにくくなります。ですから会社全体のビジョンと従業員の間をつなぐために、その部門・部署のビジョンが必要になるのです。

 では、その部署のビジョンはどう考えていったらいいのでしょうか。ビジョンとは「ありたい姿」または「目指すべき方向」とでも訳せますが、社内上下左右、社外の状況を勘案して、管理者自らの思いによって作らなければなりません。そのときに考慮すべき要素としては次をあげることができます。

1.上位からの期待に応え、チーム外へのアピールを備えている
2.チームがどんな状態を目指しているのか具体的に示す
3.優位性と実現可能性を備えている
4.メンバーへのメッセージを含み、やる気を出させるものである


このような要素を含んで、簡潔な文章に表したものです。

 さて、このビジョンというものは、企業によってはミッションステートメントあるいはミッションと呼ぶこともありますが、筆者はビジョンとミッションは区別して考えています。

 つまり、
ビジョンとは「ありたいチームの姿やチームそのものが存在する価値」をいう。
ミッションとは「使命とか役割、チームが社会・会社に提供する価値」をいう。


 分かりにくいと思うので例で示します。

ある企業の一部門の例(伏字にしていますことをご了承ください)

ビジョン
独自の○○○と広範囲な○○○により、○○○から提案ができ、頼りにされる○○部門であり続けます。

ミッション
①○○○を実施し最新の○○○を構築し、提供します。
②○○○に参画し、○○○を実現します。
③○○○の品質、コスト、納期の最適化を実現します。
④○○○を発掘し、○○○の関係を築きます。


 こう考えてみると、上記の場合はミッションはビジョンを具体的に実現するための手段となっていることがわかります。筆者はできればこの両者を策定しておいたほうが良いと考えるものです。

 このように制定して、メンバー全員で納得し、ハラに落として共有しておくと、行動基準となって、活動にブレがでにくくなります。


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by atanabe-coach | 2008-02-20 00:27
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 本日は「上司がんばれ」シリーズはお休みして、昨日(2月16日)聴講させていただいたプラス思考講演家、阿奈靖雄先生のセミナー「交渉トーク心理術」の感想を報告いたします。

 このセミナーは、本ブログでも何回か取り上げさせていただいた、週末の達人、小石雄一さんが主催する「土曜塾」の8周年記念として開催されたものです。場所は六本木ヒルズの裏手の霞会館で、15:00から18:00の3時間のセミナーでした。通常は高い講演料をとられる阿奈先生ですが、小石さんの勉強会ということで格安の参加料で拝聴することができました。また「国際人脈登山家」、人脈作り研究30年、あべ総研の阿部博行先生も特別聴講されていらっしゃいました。その他の聴講者は15人ほどで、ビジネスパーソン、企業経営者、起業志望者などの方々がおられました。

◇小石雄一さん情報
 ご自身のHP
 週末の達人
  本ブログでの関連記事
 2007年10月10日「出版セミナー」
 2007年10月31日「書評 上級の時間術 小石雄一著」


◇阿部博行先生情報
 最新刊:出会いの達人一瞬で心をつかむ


 阿奈靖雄先生は講演歴36年の講演家、10年ほど前から「プラス思考」というテーマで日本全国で講演活動を展開されています。また御著書も多数執筆されており、中国語や韓国語にも翻訳されて出版されているということです。

◇阿奈靖雄先生情報
 ご自身のHP
 阿奈靖雄.WEB


     *************

 さて、本題に入ります。話の内容自体は、
 1.はじめのツカミの部分
 2.本題:交渉におけるテクニックを4つ
 3.そのテクニックについてのグループでのシェア
 4.顔相について
 5.人脈の作り方

でした。

 小さなセミナーであることもあって、かなりインタラクティブなセミナーで、生意気な言い方ですが、さすが36年の講演家だと感じいりました。まず、聴講者全員に本日参加の目的を聞き、それに対して丁寧にコメントされてセミナーが始まりました。これがツカミの部分でした。2000人くらいのセミナーまでは、聴講者がどう感じているかを察して、話の内容バージョンをとっさに変えるということもおっしゃっていました。

 2の交渉テクニックは、「引きのトーク」「間隔効果」「終末残存効果」「小さな願い事からお願いする」です。「引きのトーク」は売り込もうとするものの長所だけでなく、短所も説明する、流暢な説明は却って逆効果というもの。「間隔効果」はお願いは、一定の時間を空けて繰り返すと聞き入れられる可能性が高まるというもの。「終末残存効果」とは最後に話した内容が、相手に強く印象づけられるというもの。「小さな願い事からお願いする」は、その名のとおり本題のお願い事を最初にお願いするのでなく、関連する小さなことからお願いすると相手に受け入れてもらえ、その流れの中で本題のお願いも承諾してもらうというものでした。
 
 この4つのテクニックについて、内容を説明するというより、臨場感あふれる実例で説明され、聴講者に語りかけ、納得度の高い内容となっておりました。

 3のグループでのシェアについては、3~4人のグループとなって、4つの交渉テクニックの事例や討議を行い、グループ毎に発表しました。臨場感あふれる説明のあとのグループワークで、内容が参加者の頭にしっかりと残ったものと思われます。

 4の顔相は、「顔相研究家」でもある阿奈先生ならではのもの、この日は口の幅と左右眉毛の間隔について、気質との関連を教えていただきました。それまで知識を持ちあわせていなかったので個人的には一番面白かった部分でした。
 
 最期に、セミナーや勉強会などに参加したときの、キーパーソンとの人脈の作り方についてご教示いただきました。

 テクニックの部分もあり、それ以前の考え方の部分もあり、そしてそれが理論面での説明だけでなく、臨場感あふれる実例説明を組み合わせて、3時間がもっと聞きたい、と思えるほど短く感じられるセミナーでした。「ああいい話を聞いた」で終わるセミナーが多い中、楽しくインタラクティブな進め方で、ぜひ実践してみようと聴講者に思わせる力強いセミナーであったと思います。

     *************
 
 ちょとおまけを書きます。

・コーチングではフィードバックということばがあります。相手が言葉や行動を通して外部に伝えていることを返してあげることですが、相手にとっての承認になることを先に、相手が行動や考え方を変えてもらいたいことをその後に伝える方が、相手が聞きやすいということがいわれています。これは相手が受け入れやすい心の状態を作ってあげる配慮ですが、最後に言われたことの印象が強く残るという「終末残存効果」を考えれば、相手に考えてもらいたいことを最後の方にいうことは、理にかなっていると思いました。

・セミナーが終わってから2次会に繰り出しました。そのときに阿奈先生に、私の妻の写真の顔相を見ていただくと、ずばり性格を当てられたのには驚きました。(内容は彼女のために伏せさせていただきます。)別れ際に、御著書「究極のプラス思考」にサインを入れてプレゼントいただきましたのには、いたく感激しました。また、2次会に参加された方々が皆さんプラス思考で、私も皆さんのエネルギーをいただくこともできました。ありがとうございました。

ちょっと長くなってしまいました。ここまでお読みくださりありがとうございました。そしてお疲れ様でした。

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by atanabe-coach | 2008-02-17 13:29
 現在の上司はプレイングマネージャーが多いと思います。短期的業績目標達成を求められる状況の中で、部下の育成という観点での行動が抜けていたりまたそれ自体に気がついていない上司も方もおられるように見えます。部下を育て、頼もしい人材にするために、上司に求められる行動要件をまとめてみました。連載でお送りします。

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第36回:再び上司の使命とは

 「上司がんばれ」シリーズの第1回で、「上司の使命」を取り上げています。そこでの結論は、「上司の使命の半分は部下育成」というものでした。今回もそれは変わりませんが、再び取り上げてみます。

上司(管理者)の役割の半分は部下の育成であるとしたら、もう半分は何でしょうか。
 ・チームに割り当てられたアウトプットを出す。
 ・部下に仕事をきちんとさせる。
 ・チームがきちんとまわるように気を配る。
 ・(プレイングマネージャーの場合)自分自身の担当の仕事もきっちりこなす。

などがすぐに上がると思いますが、これらを大きくまとめて、もう半分の人材育成と並べて示すと、

 管理者の役割
 1.チームとしての成果をあげる。
 2.仕事を通じて部下を育てる。


となりましょう。むしろ自分自身の成果はあまり問われないと思ってもいいと思います。

 さて、10年~15年前は、仕事の量は多かったとしても、今の仕事をとにかくしっかりやっていれば、その先にゴールがあった、とにかくイケイケ、モーレツでよかったのです。がむしゃらに働けばいいという時代で、管理者は部下を鼓舞していればよかったのです。ところがバブルの崩壊、日本経済の失速、製造業における国内の空洞化、経済のグローバル化、IT化の進展など、経済環境がめまぐるしく変わり、「ドッグイヤー、マウスイヤー」、「現在の延長上に未来はない」などといわれてからもかなりの時間がたっています。つまり現在は、今の仕事をモーレツにやっているとゴールにはたどり着けないというか、ゴールの場所が変わってしまっている可能性が大きいという時代になっています。

 また、雇用形態も多様化しています。一つの会社に勤め上げるという価値観は今の若い人たちには少ないといわれています。正社員よりも契約社員、派遣社員、バイト、パートなどの人が多いという職場も少なくありません。男女間の格差もだんだん解消する方向にあり、また定年延長の流れで高齢の方も職場におられます。従業員の評価も一時歓迎された結果成果主義を少し見直して、プロセスや能力評価もみなおされようとしています。

 このように職場を取り巻く環境が、10年~15年前とはかなり変わってきました。そのような中で、チームとしての成果を出していくにはどうしたら良いでしょうか。まずは、放っておくとチームがゴールとは別の方向へ行ってしまうこと、あるいはメンバーがてんでばらばらな方向を向いてしまうということを防がねばなりません。そして狙うべきコールをメンバーに納得させ、心を一つにまとめる仕掛けが必要になります。このためにビジョンを策定し、これをチーム内外に示すことが必要になります。

 あなたの部署にビジョンはありますか。

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by atanabe-coach | 2008-02-16 23:53
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 現在の上司はプレイングマネージャーが多いと思います。短期的業績目標達成を求められる状況の中で、部下の育成という観点での行動が抜けていたりまたそれ自体に気がついていない上司も方もおられるように見えます。部下を育て、頼もしい人材にするために、上司に求められる行動要件をまとめてみました。連載でお送りします。

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第35回:上司の不満

 前回に続いて、週間ダイヤモンド2007/4/21号の特集「上司の不満、部下のホンネ」から、本日は上司(部下を持つ役職者)への調査結果をご紹介します。


 まず、役職者の職場での悩みを2つまで聞くと、
 1位:仕事量の多さ 39.8%
 2位:仕事の難しさ 29.1%
 3位:自分の業績・評価 28.2%
 4位:上司との関係 21.8%
 5位:部下との関係 16.3%
  ・
  ・

と、部下との関係で悩んでいる上司は思ったより少ないようです。つぎに不満に感じる部下がいるか聞いたところ、有りが63.1%にもなっています。不満はあっても、悩むまでは行っていないというより、もっと悩むことが他にあるということなのでしょう。現在の上司は部下に対していろいろ悩むことも出来ないくらい大変なんだ、とあらためて感じます。

 次に部下に対してどういう不満があるか聞いたところ
 1位:仕事に対する姿勢 48.1%
 2位:ビジネス能力全般 17.4%
 3位:コミュニケーション力 11.0%
 4位:人間性 9.7%
 5位:上司に対する姿勢 7.7%
  ・
  ・

となっており、問題社員の存在をうかがわせます。

 部下に対する不満にどう対応したかを聞くと
 1位:日常会話の中でその部下に直接話す 62.9%
 2位:指導時間を設けてその部下に直接話す 26.5%
 3位:何もしない 7.7%
  ・
  ・

となっています。さすがに直接言うが9割程度います。その一方で何もしない人は7.7%もいます。上司の役割にはもとる行為といえましょうが、あるいはもう見放してしまっているのかもしれません。

 対応するとした人にその結果を聞くと
 1位:改善あるいは改善努力をした 54.9%
 2位:表面的には従うが改善しようという態度が見られない 34.9%
 3位:無視あるいは反抗的な態度を示した 5.3%
  ・
  ・

となっています。無視、反抗的、改善がみられないとした割合が4割程度もあります。なぜそうなったのかその理由を聞くと
 1位:性格などその部下に問題がある 47.5%
 2位:上司である自分に指導力不足などの問題がある 22.4%
 3位:今日の若者に共通する問題である 17.3%
  ・
  ・

自分の指導力不足を感じている方が2割もいる一方、部下本人あるいは今日の若者の問題とする回答が65%もあります。 「管理職の心得10か条」の大切さが分かっておれば、もう少し自責の回答が多くなるのではないかと思います。

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by atanabe-coach | 2008-02-13 00:38
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 現在の上司はプレイングマネージャーが多いと思います。短期的業績目標達成を求められる状況の中で、部下の育成という観点での行動が抜けていたりまたそれ自体に気がついていない上司も方もおられるように見えます。部下を育て、頼もしい人材にするために、上司に求められる行動要件をまとめてみました。連載でお送りします。

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第34回:部下のホンネ

 前回と同じく週間ダイヤモンド2007/4/21号の記事からご紹介します。特集で「上司の不満、部下のホンネ」という記事がありました。2007年3月15~22日に上場企業に勤めるビジネスマン2300人にインターネットで調査した結果からの考察です。上司への調査と部下への調査があるのですが、本日は部下(一般社員)への調査結果をご紹介します。上司のあなたにきっと参考になると思います。

 まず、一般社員の職場での悩みを2つまで聞くと、
 1位:自分の業績・評価 35.8%
 2位:仕事量の多さ 30.9%
 3位:上司との関係 26.1%
 3位:仕事の難しさ 26.1%
 5位:同僚との関係 15.1%
  ・
  ・

です。上司との関係は結構悩みになっています。別途、直属の上司に対して不満があるかを聞いたところ、有りが54.7%にもなっています。

 次に上司に対してどういう不満があるか聞いたところ
 1位:指導力 25.1%
 2位:人間性 17.1%
 3位:決断力・判断力 12.6%
 4位:コミュニケーション力 11.1%
 5位:人事評価力 9.2%
  ・
  ・

となっており、上司の不満にどう対応したかを聞くと
 1位:なにもしない 44.8%
 2位:その上司に直接話す 36.7%
 3位:その上司の上司に話す 9.4%
  ・
  ・

となっています。なにもしない人が半分近くいます

 何もしない人に、その理由を聞くと
 1位:伝えても結果が期待できないから
     (逆恨みなどの悪影響が予測される) 48.5%
 2位:仕方がないとあきらめているから 41.7%
 3位:気が弱くてその勇気はないから 4.1%
  ・
  ・

最初から改善することをあきらめているようです

 対応するとした人にその結果を聞くと
 1位:何も起こらず改善しなかった 47.2%
 2位:上司からの回答や話し合いなどがあり、改善した 29.1%
 3位:上司から反論などがあり改善しなかった 16.4%
 4位:自体は悪化した 3.5%
  ・
  ・

2位の改善したをのぞいて70%近くは、なにも変わらないか事態が悪化しています。勇気を出して行動を起こしても、報われる確率は少ないことがわかります。

 上司が部下に対して威厳を持つことは大切だと思いますが、その一方では部下の言葉にも耳を貸し、改めるべきはあらためるという心の広さが求められると思います。そうあればこそ部下も上司を信頼し、職場の雰囲気もよくなるのではないでしょうか。

 上司が備えているべき資質も聞いていてその結果は
 1位:決断力・判断力 28.%
 2位:指導力 25.9%
 3位:人間性 18.6%
 4位:コミュニケーション力 12.2%
 5位:仕事に対する姿勢 5.4%
  ・
  ・

となっています。1位は仕事そのものについての資質でしょうが、2位、3位、4位は部下との接し方に現れるものです。前回の「管理職の心得10か条」の大切さが分かります。

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by atanabe-coach | 2008-02-11 11:49
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 現在の上司はプレイングマネージャーが多いと思います。短期的業績目標達成を求められる状況の中で、部下の育成という観点での行動が抜けていたりまたそれ自体に気がついていない上司も方もおられるように見えます。部下を育て、頼もしい人材にするために、上司に求められる行動要件をまとめてみました。連載でお送りします。

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第33回:上司の心得とは

 前回はアクティブリスニングのポイントを見てみましたが、このような態度は小手先で付くものではありません。やはり自分が上司(管理職)としてどういう考え方をしていくのかが基本にあります。部下に信頼され、部下がこの上司ならと思ってくれるようになるには、上司自身が人間力を高めていくことが大切です。

 ちょっと古い記事ですが、週間ダイヤモンド2007/4/21号に、管理職の心得10か条というのが載っていましたので、ご紹介します。


 管理職の心得10か条

 1.誰もが認める得意分野を持つ
 2.人間としての基本的なことを守る
 3.双方向の多様なコミュニケーションを取る
 4.未知の分野にチャレンジし続ける
 5.変化をいとわず、柔軟な対応を心がける
 6.肩書きに頼らず、裸の自分を出す
 7.弱点は隠さず、カバーしてもらう度量を持つ
 8.部下を育てようと思わず、育つものと心得る
 9.部下の成功、出世の手助けをする
10.仕事を部下に任せる。責任は自らが取る


 つまり、自分の得意分野をつくりさらに強化するように自分を磨きつつも、自然体で自分の弱みを率直に出して、部下にカバーを頼む度量を持ち、部下の存在自体を尊重して、部下の幸福を祈り、成功をサポートしていくという態度が望まれるのです。

 筆者は最近、モチベーション、やる気、元気というようなテーマで講演活動をやっている人の講演をいくつか聞いていますが、共通するのは単なる成功譚ではなく、苦労や自分の弱点も含めて、自己開示をしている講演内容に対して、聴衆は共感を覚えて、その人のサポーターになるように感じています。上司も同じだと思います。あまり肩肘はらずに自分をさらけ出して部下の共感を得る、それを見て部下も自己開示をしてそこに意識共有関係ができ、一緒によい仕事ができていくという気がしています。

 自己開示なんて、弱みを見せるなんてできない、部下に示しが付かないと恐れる必要はありません。そこは自分の得意分野や人間力が勝負となるのです。それなくして自己開示もなく、指示命令で来る上司に対して、部下は口先で従っても、内心は心が離れ、ひょっとすると見下げられているかも知れません。

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by atanabe-coach | 2008-02-08 00:14
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第32回:アクティブリスニング

 いままで部下との聴く話すということについて、いくつかの点を見てきました。その基本はアクティブリスニング(積極的傾聴)にあります。今日はアクティブリスニングにおけるポイントをおさらいしてみます。参考にしたのは、ディスカバー・トゥエンティワンから出ている、伊藤守氏著の「コーチングマネジメント」という本にあるものです。これにはアクティブリスニングの重要ポイントとして以下のような点が記載されています。

 1.時間をとる
 2.相手を尊重する
 3.話しやすい環境を作る
 4.さえぎらずに最後まで聞く
 5.判断しない
 6.自分が理解しているか時々確認する
 7.客観的になる
 8.肯定的なノンバーバルメッセージを出す
 9.沈黙を大切にする



 これらの点は、このブログでもたびたび書いてきたことです。もう少し筆者の言葉で大きくまとめて書いてみますと次のようになります。

 1.部下との会話にもそれなりの時間を確保すること、それほど重要なものである
 2.部下の存在自体を認め、尊重すること
 3.話はきちんと集中して聞くこと、その間は余計なことを考えないこと、聞いているよということを態度で示すこと
 4.言葉だけでなく、ノンバーバルなものにも注意して真意をつかむように努力すること、沈黙も意味のあるものと考えること



 そして次のようなことは、部下を話しづらくさせますので、意識して取らないようにしましょう。

 1.攻撃的な態度
 2.自分が優位に立とうとする態度
 3.心を通わせない雰囲気
 4.偉そうな態度
 5.神経質な振る舞い

これらは、自分が反対の立場になったと考えてみれば納得いきますよね。
 

 以上、アクティブリスニングのポイントをまとめてみました。あたらしいスキルを身につける学習のサイクルは次のように言われています。 
 1.できないことを知らない
 2.できないことを知る
 3.意識的にできるようになる
 4.無意識的にできるようになる

言うは易し、行うは難しですが、なにか一つずつでも意識して実践していきましょう。

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by atanabe-coach | 2008-02-06 01:02
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第31回:さあ才能(じぶん)に目覚めよう

 前回は部下の強みを見つけ、それを生かしていく方法を考えること、またそれを伝えることの重要性を述べました。本日は才能を見つけて活用することについて書かれた本をご紹介します。

 それは「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう  あなたの5つの強みを見出し、活かす」という本です。「欠点さえ強みになる」と帯に書いてあります。著者はアメリカで創設された世界的調査会社であるギャラップ社の経営トップの方々です。

 この本は、ギャラップ社の圧倒的な調査力・調査データを元にして書かれています。過去63カ国、101の企業で働く1700万人以上の従業員に質問した結果では、20%の従業員しか自分の強みを毎日発揮できいないそうです。また最新の、36の企業で働く19.8万人の従業員に対する調査で、従業員の強みを活かしている企業の方が生産性や顧客満足が高かったということです。そして、企業においては、従業員が強みを活かして働けるようにすることが望ましいとしています。(それなのに多くの企業は欠点克服のプログラムの方を重視しているといっています。)

 さて、この本によると過去30年の間に、200万人の人に「強み」についてインタビューを行った結果、人の強みは34の資質に分類できると言っています。これを抜き出してみましょう。ここに強調しておくことは、強みとは、その人が比較的よくとる思考や行動のパターンであって、優劣はないということです。

アレンジ・運命思考・回復志向・学習欲・活発性・共感性・競争性・規律性・減点思考・公平性・個別化・コミュニケーション・最上志向・自我・自己確信・社交性・収集心・指令性・慎重さ・信念・親密性・成長促進・責任感・戦略性・達成欲・着想・調和性・適応性・内省・分析思考・包含・ポジティブ・未来志向・目標志向

 これらの中には相反するものもありますが、人は相反はしないいくつかの強みをもっているとしています。また、これらの資質の説明や、そのような資質を持った人を活かす方法が一つ一つ記載されています。読んでみるとなるほどな、と思うことがたくさんかかれています。

 おもしろいのは、この本を購入すると、「ストレンングスファインダー」という(えらい安直な名前の)webサイトにアクセスして、本のあるところに書かれたIDを入力して180の質問に答えると、自分の強みを当てはまるもの上位5つを教えてくれることです。筆者の場合は上位から、未来志向・目標志向・達成欲・自我・責任感とでました。説明を読んでみますと、よく当たっているように思えました。

 ところで、人の資質がこれら34のどれに当たるのかを正確に判定することは難しいと思いますが、資質の特性を読んで、目星をつけることは出来そうです。そうすればその人の資質を活かす方法も得ることができますので部下育成のヒントにもなり得ます。ご一読をお勧めします。

 「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう  あなたの5つの強みを見出し、活かす」
マーカス・バッキンガム&ドナルド・O・クリフトン著 日本経済新聞社

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by atanabe-coach | 2008-01-30 00:24
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第30回:強みをフィードバックしよう

 2回にわたって部下の強みを見つけようというテーマで見てきましたが、こうして見つけた強みは上司のあなたが密かに手中に持っておけばいいのでしょうか。当然そうではありませんね。見つけた強みは部下にフィードバックしてあげてください。いちいちそんなことしてたら時間が足らないし、部下はちゃんと分かっているだろうと思われるかもしれませんが、それについては次のように考えてください。

 まず、上司から強みをフィードバックされた部下は当然勇気付けられます。これについては、わざわざ時間をとってやる価値が十分にあります。たしかに緊急ではありませんがたいへん重要なことです。次に部下がその強みを知っているかどうかですが、人はなかなか自分のことが分かりません。その人にとっては当たり前のようにやれてしまうので、特に強みとか意識していない場合も多いのです。ですから上司は部下の強みを積極的にフィードバックしてあげることはこちらの意味からもたいへん重要なのです。他人から指摘されてはじめて、ああ、自分のこんなところを人は強みと思ってくれているんだという新たな発見をする場合も少なくありません。さらにそれを上司から言われることは、自分を認めてもらっているというように感じますので、部下のモチベーションを更にあがることになります。

 さて、強みをフィードバックするときには、具体的に伝えてあげましょう。漠然と言われるより、受けた時にインパクトが違い、部下の心にしっかりと刻まれます。例を挙げてみます。

・君の検討資料の構成が、これこれこのようにストーリーがはっきりしているし、グラフを見やすくする工夫が入っていて、訴える力が強いよね。これは君の強みなんだろうなあ。
・君は会議の時に、発言はあまり多くないように私は感じているけど、発言する時には、うまく行かなかった時のことを考えて、どうカバーするかということをよく考えているように感じているよ。リスクを避けるという発想方向をとることも強みなんだろうね。
・君がお客様に説明するときは、いつも笑顔を絶やさないものだから、お客様も気分がいいように感じてくれているようだ。いい強みだと思うよ。


 なお、フィードバックのありかたとしては、評価や判断を加えない客観的事実を伝えるか、自分(フィーバックを伝える人)にとってどう感じられたかを伝えることが基本です。前者を「あなたは○○○(客観的事実)だ」というYouメッセージで、後者を「私は○○○と(主観的事実)感じた」というIメッセージで伝えるのが効果的で、決して「あなたは○○○(主観的事実)だ」というYouメッセージで主観的事実を伝えることは避けたほうがよいといわれています。(*) 
これはフィードバックは、その人の足らないところを指摘し、改善や変容を期待するケースが多いので、フィードバックをもらった人の心理的抵抗を少なくして、それを受け入れやすいようにとの配慮からです。しかし強みのフィードバックであれば、受け手の心理的抵抗は少ないと思われますので、そこまで考えなくてもいいと思います。

 強みのフィードバックは、フィードバックを与える方にも心理的負担は少ないものと思われます。部下の強みを見つけることができたあなたなら、そのフィードバックは比較的簡単でしょう。ぜひここまでやってみてください。


(*参考:事例で説明します)
相手が壁の時計をしきりに見ながらしゃべっていたとします。

Youメッセージで客観的事実を伝えるフィードバック
・(あなたは)話しながら壁の時計をしきりに見ていましたよ。

Iメッセージで主観的事実を伝えるフィードバック
・(私には)あなたが話しながら時間をしきりに気にしているように思えました。

Youメッセージで主観的事実を伝えるフィードバック
・(あなたは)話しながらしきりに時間を気にしていましたね。


 最後のYouメッセージで主観的事実は、決め付けれらたような気がしますね。一方、Youメッセージで客観的事実やIメッセージで主観的事実では、そのような感じはせず、フィードバックを受ける人の心理的抵抗が少ないように思えます。

なお、フィードバックについては昨年9月ころにこのブログで取り上げています。次をご参照ください。
フィードバック1  フィードバックとは



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写真は以下のサイトより引用させていただきました。「2000ピクセル以上のフリー写真素材集」

先週後半からインドネシアに行っており、27日の朝成田につきました。寒いよ~。
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by atanabe-coach | 2008-01-28 00:24
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 現在の上司はプレイングマネージャーが多いと思います。短期的業績目標達成を求められる状況の中で、部下の育成という観点での行動が抜けていたりまたそれ自体に気がついていない上司も方もおられるように見えます。部下を育て、頼もしい人材にするために、上司に求められる行動要件をまとめてみました。連載でお送りします。

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第29回:部下の強みを見つけよう

 「ったく、うちの連中は全然ダメだ。」とか「ほんとにあいつはなっていないよなあ。」とか嘆く上司を見かけます。前回ブログにも書いたようにアラとか欠点とか不足点とかはすぐに目につきます。ほんとうにあなたの部署のスタッフはなっていないのでしょうか。人によっては、部下と面談したり、評価する時のために、失敗事例とかヘマやった事例などをメモしている人もいます。上司とはほんとうに部下のアラに敏感な生き物です。

 さて、どんな人にも良い点とか強みがあるということについては一般論として反対する人はいないでしょう。では、あなたは部下の強みを見つける努力をしていますか。部下の強みに対しても敏感な感受性をもっていますか。部下の成功事例、うまくいかせるパターン、良いと思える特質についてもメモをしているでしょうか。筆者は上司であれば、それぞれの部下の強みを5つ以上あげることが出来るべきだと思っています。

 ところで、強みとは、辞書では、得意なこと・長所・優れているところなどという説明であり、また一般的には、その人が比較的よくとる思考や行動のパターンのうち、よいまたは正しいと評価されるものであるとしています。しかし、よい、悪いは状況によって変わってきますので、もう少し間口を広げて、「いい・悪いの評価を加えない、その人の思考・行動パターン」を強みと言おうと、あるコーチングのテキストでは述べています。これは考えようによっては欠点さえも、生かし方によっては長所になりえるということでしょう。そしてその延長上にその人の優れた潜在能力が潜んでいるとしています。よってこの強みを見つけてそこを伸ばすという育成方法が有効といえます。

 人の強みは、なかなか自分では分かりません。その人にとってはごく自然にできていてあたりまえとしか思っていなかったことが、意外と他人から見ると強みの場合もあるのです。よって上司は部下の強みを探し、それを積極的に部下に伝えましょう。こうして部下と強みを共有し、それを生かす仕事のやり方も一緒に考えていくとまた新たな可能性が開けると思います。

部下の強みを見つけることは、上司の仕事の一部と考えましょう。

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「2000ピクセル以上のフリー写真素材集」

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by atanabe-coach | 2008-01-23 00:31
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