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 現在の上司はプレイングマネージャーが多いと思います。短期的業績目標達成を求められる状況の中で、部下の育成という観点での行動が抜けていたりまたそれ自体に気がついていない上司も方もおられるように見えます。部下を育て、頼もしい人材にするために、上司に求められる行動要件をまとめてみました。連載でお送りします。

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第28回:減点主義より、加点主義で

 大抵のケースで、上司は部下より仕事の経験が長く、そのスキルも上回っていると思います。したがって上司が自分の仕事のレベルや上司の若かりしころの姿を基準にして部下を見ると当然不足しているところが目に付きます。また期待する部下像を頭に描いていて、これを基準にしても物足りなく思えるでしょう。このような場合、多くは仕事のやり方やその成果に対しての欠けている点、不足している点に焦点が当たります。また仕事と直接関係なくても、勤務態度、挨拶、話の受け答えや元気のよさとかが気になる場合もあります。これは上司が価値をおく人間像、社会人像を基準としていることが原因です。

 上司と部下の関係ですから、このようなケースでは当然部下が良い方向に行くようにいろいろと指導することは上司の責任です。しかしながら、部下が期待水準に届かなかった場合に、その部下が劣っていると必要以上に考えない方がよいと思います。部下も人なのですから、個性をもっており、能力やキャラクターも人それぞれです。そんな部下をまず肯定し、そこから引き上げるのが自分の役目だと思いましょう。なんども同じ失敗もするかもしれませんが、そのときは自分のやり方がわるかったのかもしれないと自責で考えることも必要です。失敗した時はなにが悪かったのか、どうすればよかったのか、次回同じ状況ではどう振舞うのかなどを理性的に話し合いましょう。また上司であるあなたの期待を伝えましょう。スポーツのゲームと思えば良いかもしれません。

 その一方で、その部下の優れている面とか、以前はできなかったのに今はできるようになったところなどを積極的に探して、そこを伸ばしていくという発想をすることも忘れてはいけません。部下のよいところを見つけてそれを生かす仕事のスタイルを模索する方が部下が伸びる可能性が高く、楽しいように思えます。筆者の経験ではこちらを気にかける上司は大変少ないように感じます。人のアラは目に付きやすいけど、良いところはなかなか目に付かないものなのです。しかしそこにこそ気づいて取り組めば成果もより早く大きく出るようなるでしょう。

 部下を減点主義で見るより加点主義で見たほうが部下が伸びる可能性が高まります。

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by atanabe-coach | 2008-01-21 00:39
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第27回:なぜ質問がパワーをもつのか

 4回にわたって質問について見てきましたが、なぜ質問がこのように力を持つのでしょう。今日はこの点を少し考えて見ましょう。

 まず質問は、それまで被質問者が考えていなかったことを問いかけることにより、被質問者の心に空白を作り出します。人間の脳は、空白があるとどうしてもそこを埋めようとするといわれています。つまり空白が埋まらないと、その答えを探そうという意識が働くのです。このとき潜在意識も総動員されて、その答えが何なのかを探すのです。たとえばあることを知りたいと思っていると、それに関することが、あるときふとひらめいたり、また普段は気がつかない広告や記事などが目に飛び込んできたりする経験はお持ちだと思います。答えがわからないほど、その答えを知りたい知りたいと思うのは人間の性といえます。その意味から言えば、質問はすぐには答えが見つからないくらいに難しいほうが、被質問者の意識にしっかり上るということになります。たとえば
 「その経験からあなたは何を得ることができましたか。」
 「それはつまり何のためにやっていることなのですか。」

など、こう聞かれればどうしても考えざるを得ないと思いませんか。いくら表面的に拒否しても、心に引っかかってその答えを探すはずです。

 次に質問は、その仕方によって被質問者の考え方、視点の持ち方と異なる考え方、視点を提供します。これをリフレーミングといいます。そしてそれは聞き方次第で起こります。
 「その失敗は残念だったですね。しかしその経験をしたからこそ学べたことはなんだろうか。」
 「先方のやり方がルール無視で憤慨しているようだけど、その前になぜ先方はそういう行動に出てしまったのだろうか。先方からこちらはどう見えていたのだろう。」

など、こう聞かれると、否が応でもその視点から考えて見ますよね。

 つまり質問は、被質問者が考え付かないあるいは考えたくない視点からの空白までをも埋めようとすることを引き起こすのです。そして被質問者が自分で答えを探しますので、外から他人が「こうでじゃないの」と意見するよりずっと得心が行くという結果をもたらします。

 相手の視点は適切か、もっとプラスに見る視点はないのか、その視点を提供し相手の心に空白を作り出すパワーを質問は持っています。またそういう点から発想すれば、有効な質問が作り出せます。

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by atanabe-coach | 2008-01-17 01:23
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第26回:視点を替える質問

 第23回の上司がんばれで、会話の中に質問を挟みこむ目的として次の3項目を挙げました。

 ・問題をはっきりさせる
 ・気づきやひらめきを促す
 ・知識やスキルを棚卸しさせる

さて、これらの目的を達成する過程として、相手がいままでにない新しい視点で考えることが重要です。その視点自体も相手が自ら気づいてくれればいいのですが、それが出来ない場合もあります。そのような時は視点を替えることを目的とする質問をしてみましょう。

 では、視点を替える質問としてはどんなものが考えられるでしょうか。

①視点を3Dで替えてみる。 
 ・横から別の人が君のプレゼン見ていてどのように見えると思う?
 ・接客したお客さんから見て君の行動はどう写ったと思う?
 ・君が今悩んでいることを日本上空から見たらどう写るかな?
 ・君のお客様への説明をこの部屋の斜め上から見ているとしたらどんな感じかな?


②視点を時間軸で替えてみる。
 ・君が苦しい事をやり遂げたあの時のことを思うと、今の問題はどう思える?
 ・確かにこのプロジェクトは難しいけど、これを乗り越えた3年後の君から、今のきみにアドバイスするとしたらなんと言うかな? 


③資源の制約を取り除く。
 ・そうか、いまはできないのか。ではどれくらいの時間が十分なの?
 ・そうか、いまは時間がないのか。では君がいう時間がある時というのは何時か来るの?


④制約条件を作ってみる。
 ・この案件が半年に成果が出なければプロジェクトが解散になるとしたらどう考える?
 ・あと自分がこの職場に1年しかいないとするとなにをする?



 このようにダイレクトに視点を替える質問をしてあげると、結構はっとしますよね。このような視点を替えさせる質問はけっこうインパクトがあります。

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by atanabe-coach | 2008-01-15 00:22
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第25回:詳しく、大きく、その他にないか聞く

 本日ももう少し質問のスキルについてみてみましょう。

 こちらの質問に対して相手が答えてきたとします。そしてあなたは、その答えはちょっと漠然としているな、もう少し具体化する必要があるのではと感じたとしましょう。そんなときは、具体的にはどうなのか、を聞いてみましょう。これをチャンクダウンといいます。なお、チャンクとは、物事のカタマリというような意味です。大きな意味をもつものがビッグチャンク、より具体的なこまかい意味を持つものがスモールチャンクです。

 「それは具体的にはどんなことですか。」
 「それを詳しくいうとどうなりますか。」
 「それを達成するには、何をやればいいのですか。」


 この質問を受け取った相手は、より深く詳細を考えます。その具体案は初めから相手がもっていた考えの場合もありますが、多くはその質問をされて初めて考え出すことも多いのです。つまり、最初に出た答えが、その人が強く思っていたことで、そのレベルまでは考えていたが、それより細かくは考えていなかった、ということも多いのです。したがって、それより深く聞いてあげることにより、相手の思考が深まってより具体的に考えるようになります。より具体的なイメージがわくことにより、行動に結びつくアイデアが得やすくなります。


 逆に、相手の答えが細かいことはいいのだけれど、もっと広く捉えてもらいたいと感じた場合は、その上位概念や目的を聞いてあげましょう。これをチャンクアップといいます。

 「一言でいうとどういうことですか。」
 「そのことの目的はなにになりますか。」
 「結局なんのためにやるのでしょうか。」
 「それは結局どういうことですか。」


 この質問によって相手は、より視野が広がり、あるいは原点である目的に立ち返ることにより、より大きな視点を持つことができるようになります。その結果あらたなアイデアを出すことができたり、今のやっていることをより目的に沿った方法に改善する動機を得ることができます。


 最後に、相手が答えたこと以外に、他にも考え方がありそうだとか、もっと広く考えてもらいたいと感じた場合は、他にはないのかと聞いてあげましょう。これをスライドアウトといいます。

 「他になにか方法は考えられますか。」
 「他にありますか。」
 「他にないか、もっと考えていただけますか。」


 この質問はシンプルではありますが、答えが1つや2つはすぐに出てきても、その後がなかなか答えられないということがよく見られます。質問を受けた相手は、一度上位概念や目的に立ち返った上で、現在のレベルに再びおろして考える必要があるので時間がかかるのです。しかし、そこが大切なので、すぐに見つかる答えの、その後の答えを待ちましょう。


 さて、どんな質問もそうですが、相手が答えに窮して沈黙しても、その間に頭の中でいろいろと考える過程が大切です。その過程で新たな気づきを得ることができるのです。この間はじっと待ちましょう。その間の沈黙も立派な質問のスキルです。結局相手が解にたどり着けずに、あなたが何らかのアドバイスをする状況になったとしても、沈黙の後にそれを行えば、アドバイスの効果は大変大きなものになります。


 何かを質問して答えを聞いたら、状況に応じて、チャンクダウンチャンクアップスライドアウトを組み合わせてさらに聞いてあげると、相手の考えをいろいろと引き出すことができます。そしてその間に発生する沈黙も重要な過程なのです。これらのスキルを活用すれば、部下のアクションプランに結びつく考えを比較的容易に引き出すことが可能になります。

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by atanabe-coach | 2008-01-11 00:51
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第24回:質問のタイプ

 昨日の質問しように続いて今日は質問の種類についてみていきます。スキル編になります。

 質問の形態を分けてみるとどのようになるでしょう。よく言われるのはクローズドクエスチョンオープンクエスチョンです。クローズドクエスチョンとはイエス・ノーで答えられる質問で、オープンクエスチョンとは相手が自由に答えられる質問です。一般的にはオープンな質問をしなさいということが言われますが、場合によってはクローズドな質問のほうがよい時もあります。ではどのようにつかいわけたらいいでしょうか。ものの本によると次のようになっています。

 クローズドクエスチョンがよい場合:事実を明らかにさせたい場合。相手の決断を促したりコミットメントをとりたい場合。時間がなく話を早く進める必要がある場合。注意点は、相手の思考が広がらないことや相手に詰問のように感じさせてしまいがちなことです。

 例)「そのときあなたはこのように考えていたのですね。」
   「それは明日までにやれますか。」


 オープンクエスチョンがよい場合:相手によく考えてもらいたい時。時間に余裕があればこちらが推奨されます。

 例)「そのときあなたは何を考えていましたか。」
   「それを明日までにやりとげるめに必要なものは何ですか。」


 ここまではご存知の方も多いと思います。次にオープンクエスチョンの中は、限定質問拡大質問に分けることができます。たとえ5W1Hの疑問詞を使っても、答えが限定的であるか、そうでないかで分けられるのです。なおクローズドクエスチョン限定質問の中に入ります。

 限定質問:Who(だれが)、When(いつ)、Where(どこで)と聞くと、答えは限定的で、思考は広がりにくいといえます。反面、相手が気づきを得た後などで、アクションプランを質問するときには、相手のコミットメントを得やすい質問といえます。

 例)「だれにあなたは自分のアイデアを伝えたのですか」
   「その課題が完成するのは何時の予定ですか。」


拡大質問:What(なにが)、Why(なぜ)、How(どのように)と聞くと、一言では答えにくい質問となります。質問された相手は、しっかりと自分で考えなければなりません。発見や気づきを促す質問といえます。

 例)「何が問題になっていますか。」 
   「なぜそのケースでは成功したのだと思いますか。」
   「どのようにすれば、その課題を明日までに完成できますか。」


 以上のように質問はそのタイプがいくつかのグループに分類されます。どのタイプにも一長一短がありますが、一般的な使い方の順序はその目的とともに、次のように考えられます。

 1.オープンクエスチョン(拡大)・・・相手に考えさせる。気づきを与える。
 2.オープンクエスチョン(限定)・・・相手にアクションプランを考えさせる。
 3.クローズドクエスチョン・・・相手にしっかりコミットメントをとる。


 質問のタイプと特徴を知って使い分けることにより、質問がよりパワーアップします。

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by atanabe-coach | 2008-01-09 00:49

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第23回:部下に質問しよう

 質問というものは、普通質問を発する方が知らないことを相手に聞くためになされます。しかしもう一つの目的をもつ質問があることは多くの人に認知されていません。それは、質問を発する方の知識の有無に関わらず、質問を受けた相手に考えさせるためのものをいいます。大変簡単な例はクイズやなぞなぞがこのような仲間になると考えられます。こう考えるとよく分かると思います。

 さて、会話の中に質問を挟みこむ目的は次のようなものです。
①問題をはっきりさせる
②気づきやひらめきを促す
③知識やスキルを棚卸しさせる


 第13回の「上司がんばれ」で、人が話すうちに自分の考えが整理されたり、話しながら自分で新たに気づいたりすることが起こり、また人は一度言葉に出して自分から外に発信しないと自分の考えが認識できないことがある、と述べました。この過程を加速し、より効果的にするものが質問なのです。

 具体的には、相手の話をうなずき、あいづち、繰り返し、要約などを交えて聞きながら、ときどき相手に質問を返してあげると、相手は考えて答えを返してきます。このときに相手の頭の中で、問題の整理や気づきなどがより明確になされるというわけなのです。

 したがって、質問のタイミングとその内容がすこぶる大切になります。つまり、こちらが聞いていて、「あれこの部分については考えが落ちているのではないか」とか、「それはわかったけど、どうするつもりなのか」とか、「結局それは具体的にいうとどういうことなのか」とか、「でもちがう考え方もありそうだな」など疑問に思った事を、タイミングを見計らって、聞き方を工夫して聞く必要があります。

まずタイミングは、相手が一つの話をし終わるまでは遮らずに待ちます。途中で遮ると相手のほうに未完了な感覚が残り、質問をよく聞くことができないことが起ります。

次に聞き方は、「ここが抜けているのではないか」とか「それは違うのではないか」などダイレクトには聞かないようにします。あるいは「ここは抜けているよ。」とか「それは違うよ。」と断定も避けます。あくまで相手に考えさせるのが目的ですから、相手が受け入れやすく、考えやすい表現を工夫するのです。つまり「そこは分かったけど、この部分についてはどう考えているの。」とか「そうしたのですね。でその後はどうしたいの。」とか「それは具体的にいうとどんなものなの。」とか「なるほどその見方もあるね。その他の見方はできないかな。」など。決して詰問や尋問にならないようにします。

 部下との会話において、このようなことに配慮して質問をはさんでいくと、部下の気づきもぐっと加速されます。部下が自分で気づいた事は、上司から言われた事にくらべてはるかに理解度が深く、また行動につながる可能性が高まります。

 傾聴の効果を質問が更に高めます。

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by atanabe-coach | 2008-01-07 00:30
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第22回:行動レベルを叱ろう

 怒るいくつかの事例を挙げました。その中で、「部下の人格、性格、習慣までを批判する人」というのがありました。これは怒り方の中でも最悪のものといえます。そこで今日は、なぜこの事例がいけないかと、どうするのがいいのかを見て生きます。

 1970年代にアメリカで生まれた「NLP(neuro-linguistic programming)神経言語プログラミング」は、言語が人間にどのような影響を与えるかから出発した、心理学と言語学をもとに体系化した人間のコミュニケーションに関する新しい学問です。このNLPによると、人間の意識は次の5つのレベルに分けられ、それが階層をなしているといいます。最下層は「環境」レベルで、その上を順に示すと「行動」レベル、「能力」レベル、「信念・価値観」レベル、「アイデンティティ」レベルとなっています。これをニューロロジカルレベルと称しています。このレベルは最下層が自分の一番外側で、レベルが上がるにしたがって自分の内側に近づいてきて、最上層が自分の存在自身を示しています。

 これらのレベルに合わせて褒めていくことを考えます。
 ・環境・・・君の仕事の環境は大変いいね。
 ・行動・・・君のその仕事でとった行動は良かったね。
 ・能力・・・君がその仕事で見せている能力はたいしたものだね。
 ・信念・価値・・・君が仕事にあたる信念はすばらしいね。
 ・アイデンティティ・・・君はこの仕事になくてはならないすばらしい人だね。

 どれも褒め言葉で嬉しいでしょうが、どれがもっとも嬉しいでしょうか。やはり階層が上がるにしたがって、自分自身を褒められているという感じがしてくると思います。褒める時は極力上位のレベルを褒めましょう。

 次に、逆にそれぞれのレベルを叱るもしくは怒ってみましょう。
 ・環境・・・君の仕事の環境はなってないね。
 ・行動・・・君のその行動がトラブルの種だったね。
 ・能力・・・君が仕事で見せている能力は物足りないよ。
 ・信念・価値・・・君が仕事に向けている考え方はちょっとおかしくないか。
 ・アイデンティティ・・・君はこの仕事には向かないね、役に立たないよ。

やさしい言葉で表現しましたが、レベルが上がるにしたがって、心にぐさっと来る言葉になっていますね。怒ることにより相手を打ちのめすのであれば、より上位のレベルを捉えて怒れば効果てき面です。「おまえは無能だ」とか、「役立たずだ」とか、「お前は馬鹿か」とか、「もう要らない」とか言えば、相手は心がずたずたにされて立ち直れないかもしれません。これを根性なしと非難するのは当たりません。これを乗り越えてこそできる人間になるんだという人は、ではなぜこのようなレベルで怒るのでしょうか。その狙いは、その目的は何なのでしょう? このレベルを怒る必要性は全く感じません。効用があるとすると、怒る方の気が晴れるということくらいでしょうか。

 部下を叱る目的はあくまで部下が改善してくれることなのではないでしょうか。それであれば部下がこころから反省し、改善の行動を自発的にとるように叱らなければ意味はありません。それには、「行動」や「能力」レベルを叱ることです。そしてただ悪かったところを非難するのではなく、「何が悪かったんだ」、「どのようにすればよかったんだ」と聞くことも行ってください。すると部下は「何が悪かったのだろう」、「どうすればよかったのだろう」と考えます。そしてさらに「次はどうするんだ」、「今回の失敗から何を学んだんだ」と聞きますと、次への行動につなげることができるでしょう。

 叱る時は、行動または能力レベルを叱ります。

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<写真、昨日の島にもう一キック トェーイ。足が曲がっとる! ナブコ@インドネシア>
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by atanabe-coach | 2007-12-28 01:28
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第21回:怒るのではない

 昨日の叱るに関連して、「怒る」と「叱る」ということの違いを考えてみます。「怒る」とは自分の怒りの感情を相手にぶつけて発散させることです。相手の理解、共感を得るという観点は抜け落ちています。相手より自分の心をスッキリさせることがその効果として期待されます。一方「叱る」は相手が変わることを期待して言い聞かせることで、自分の感情はむしろ抑えているという状態でしょう。

 怒る上司も、理屈上はこの違いは分かると思います。しかし長年の自分のスタイルの中では、部下の指導=部下を怒る、ということでやってこられた方もおられると思います。またこの違いを知識として知っていても、その場面になると感情が先に出て怒ってしまうという方も多いと思います。叱るということは、かなり意識的にやらないとできないことのように思われます。


 怒る上司の典型的なパターンをいくつか上げてみます。
①怒鳴る、大きな声でしゃべる
②原因となった事象について、部下の悪いところをあげつらう。
③今回の事象に関係ない過去のことまで持ち出して、部下を責める
④なかには部下の人格、性格、習慣までを批判する人もいる
⑤上司の価値観、考え方をどどっとしゃべる
⑥部下の話は聞かない、聞こうとしない

などがあるでしょう。なお、⑤、⑥は怒っていない平時でも、良く見られる光景です。これが過ぎると、部下に対してよい影響を与えませんので要注意、ちょっとご自分を振り返って見られることをお勧めします。

 さてここで考えていただきたいことは、上のような状況で、部下はどう感じているかということです。最初は聞いていたとしても、いろいろ言われる中で、物理的に上司の声は聞こえても、頭では聞いていないという状態になるでしょう。ひたすら上司に怒られそれが辛かったという体験だけが残るでしょう。根性のある部下ならそれから這い上がって、自分で立ち直り、不足した点を改善していくという行動もとれるでしょう。しかし並の人間なら負の体験として残るだけです。そんな根性なしはいらん、といってもそういう人材を活用していかなければならないのが会社なのです。ましてや「お前はダメだ、役立たず」とか「給料泥棒」などと人格や存在を否定するような言葉を投げかけたとしたら、それは何を期待して投げかけているのでしょうか。このような言葉に対して部下が発奮するはずがありません。怒られる部下の立場に立ってみれば明らかなことです。

 いくら話しかけても、心が開かれておらず、頭では聞いていない、聞き入れていないという状態を「レセプター(受容器)が開かれていない」といいます。人に話しを聞いて理解してもらうには、レセプターを開かせる必要があり、そのためには「ラポール(信頼関係)を築く」ことがまず最初に必要になります。上に記載した、①~⑥の怒る上司の典型的パターンに対しては、実はラポールがぜんぜん築かれていないということが容易に想像できます。部下によろしくない事実を指摘し、反省を促し、考えを変え、行動を改めさせるには、まずラポールを築き、レセプターを開かせること、そしてその上で感情を抑えた対話をすることが必要になります。

 怒る部下指導というものは全く意味を持たないのです。
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<写真:昨日分の写真にみえる木のような島の近くに行って見ました。この細い部分をけり倒したい衝動に駆られました。トゥーッ  ナブコ@インドネシア>
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by atanabe-coach | 2007-12-27 02:07
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第20回:部下を叱る上での注意

 筆者は、部下とのコミュニケーションでは承認と褒めを基本的な態度と考えており、叱ることは最小限にすべきと考えています。

 部下が失敗した時、間違った方法を取った時、ミスをしたとき、これは部下がその失敗から学習して、一段高いレベルに上がれるチャンスです。それが最初のつまづきなら、叱ることは必要ありません。それから学んでくれればいいのです。それが2度3度と重なったり、あるいはここはしっかりやるようなキモがあらかじめ分かっていたのにはずしてしまった時などはやはり叱ることになります。

 叱る場合には、以下のようなことを意識しましょう。まず機会をとらえてその場で叱る。時間がたてばたつほど叱られることの実感が伴わなくなります。もちろん他の人の前でということは避けなければなりません。あくまで1対1で人の目に触れないところで叱ります。

 つぎに部下の改善やレベルアップが目的であることを十分に認識することです。叱ることは上司の気持ちを静めるためにやるのではありません。一番落ち込んでいるのは部下なのですから、これにあまり追い討ちをかけることは感心しません。

 そして部下にも十分気持ちを話させることです。これは部下がその経験から学ぶためにも必須のことです。事情や理由もあったでしょう。しかしそれを今後どう生かすかという話につなげることが肝心です。そのためにも頭の中にあることを話しつくして一旦頭を空にしないと、経験からの学習や上司のアドバイスが頭に入ってきません。失敗の理由を聞くときには、Why(なぜ)と聞くと、問い詰めているように感じられますので、What(なに)が足りなかったのか、What(なに)が障害になったのかと聞きましょう。その上で、今後How(どうすれば)同じ失敗を繰り返さずに済むだろうかと問いかけましょう。

 一通り聞いたら、上司から話します。部下の話に対していろいろと言いたかったことがあったと思いますので、これらも加えながら、上司の考えを冷静に筋道たって説明します。部下の話と相反することがあれば、その理由も説明します。部下に間違ったところがあればしっかり指摘しなければなりません。特に強調すべきところは強く言う必要もあるでしょう。また上司が悲しかったところ、会社が損をこうむった事実もしっかり伝えることが重要です。そして時々、分かっているかも聞いて確認したり、意見はあるかを聞いたりします。部下は自分の考えを話し、上司がしっかり聞いてくれた後なので、素直に上司の言葉が入って来るものです。

 そして最後に、部下に合意事項にむけて努力し行動する宣言をしてもらい、上司はそれを期待し見守るという宣言で終了しましょう。

 冷静に部下のために戦略性をもって叱るという心がけが必要です。

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<写真、向こうに見えるのはサンゴが隆起してできた島です。そのような島は周囲を波で侵食されてえぐられます。向こうに見える木のようなものも、実は周囲が大変小さな島なのです。細い部分の直径は1mくらいしかありません。筆者はこれをけり倒したくなりました。ナブコ@インドネシア>
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by atanabe-coach | 2007-12-26 00:49
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第19回:褒めの達人、山本五十六

 昨日は、日本の上司がなぜ褒めることができないかを考えてみましたが、実は褒めることの重要性は、かなり昔から言われています。有名な山本五十六元帥の言葉があります。

 「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」

 有名な言葉なので、ご存知の方も多いと思います。さて、この山本五十六元帥の言葉には続きがあるそうです。

 「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。」

 「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」 

 ここまで知っている人は少ないですね。この言葉の中には、「話し合い」つまり「対話」、「耳を傾け」つまり「傾聴」、「承認」、「任せる」つまり「委任」、また「感謝」、「信頼」という言葉が入っています。これはコーチングのキーワードのオンパレードですね。60年以上も前にこんな言葉を言っていた人がいたのです。上下関係が非常に明確かつ厳格で、上の言うことは絶対服従の軍隊組織の人が唱えていたのですから驚きます。

 相手を承認するから感謝するし、信頼もする。また承認するから褒めもする。承認とは相手を褒める行動が起こる基礎なのです。ここが分かっていると褒めることがべんちゃらだとか、威厳が損なわれるとかにはつながらないと思います。60年以上も前の大日本帝国海軍軍人が言っていたのですから威厳はかえってあるのだと思いましょう。

 昨日の山本五十六元帥の言葉を、典型的なダメ上司を想定してパロディを作ってみますした。

 「やっても見せず、言うだけ言って、ほっぽって、怒るだけじゃあ人は動かじ。」

 あなたはどちらの上司になりますか。

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<写真、貝をバリバリ喰うゴマモンガラ 顎が非常に発達していて、なんでも噛み砕きます。機嫌が悪いとダイバーにも噛み付こうとしてきます。 ナブコ@インドネシア>
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by atanabe-coach | 2007-12-25 00:19
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