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叱る技術1・・・怒ると叱る

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 ドラマなどで、上司が部下をこっぴどく怒鳴って怒っているシーンを見ることがあります。部下は下を向いて上司に見えないところで、参ったなーという顔をしつつ舌をペロッと出していたりします。またそのあとで同僚同士でその上司の悪口を言ったりします。これが世の中の人がもつ上司が部下を怒るという典型的なイメージなのかもしれません。上司のほうもあまり部下に甘い顔をしているとなめられるということで、厳しくしているのかも知れません。

 さて、上司が部下を怒鳴って怒る目的はなんでしょうか。高まった自分の感情を部下に向かって吐き出したいからでしょうか。その上司に聞いたとしても、それは否定されると思います。おそらく「だってあいつは仕事の先行きをぜんぜん考えてなくて、こんな状況になってしまったんですよ。ぜんぜんなってないのでカツを入れたいんです。」などというような気がします。状況はさまざまでしょうが、要は考え方や行動を反省し、今後に向かって改善してもらいたいということは言えるでしょう。

 ここで「怒る」と「叱る」ということの違いを考えてみます。「怒る」とは自分の怒りの感情を相手にぶつけて発散させることです。相手の理解、共感を得るという観点は抜け落ちています。相手より自分の心をスッキリさせることがその効果として期待されます。一方「叱る」は相手が変わることを期待して言い聞かせることで、自分の感情はむしろ抑えているという状態でしょう。このあたりは同様の多くの意見が、他のブログにでています。検索サイトで「怒る、叱る」で検索してみてください。

 怒る上司も、理屈上はこの違いは分かると思います。しかし長年の自分のスタイルの中では、部下の指導=部下を怒るということでやってこられた方もおられると思います。またこの違いを知識として知っていても、その場面になると感情が先に出て怒ってしまうという方も多いと思います。叱るということは、かなり意識的にやらないとできないことのように思われます。
by atanabe-coach | 2007-07-16 00:24
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