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上司がんばれ 部下と向きあうコミュニケーションのヒント 第38回:ビジョンとミッションの補足


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 現在の上司はプレイングマネージャーが多いと思います。短期的業績目標達成を求められる状況の中で、部下の育成という観点での行動が抜けていたりまたそれ自体に気がついていない上司も方もおられるように見えます。部下を育て、頼もしい人材にするために、上司に求められる行動要件をまとめてみました。連載でお送りします。

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第38回:ビジョンとミッションの補足

 昨日は私の住む千葉にも春一番が吹きました。すごい風と砂埃(黄砂?)、パラパラっと雨も降ったので車はどろどろ。でもふと見るともう梅の花が咲いていました。春はもうそこまでやってきています。


 前回はビジョンの考慮すべき要素をあげ、またビジョンとミッションの区別(これは筆者独特の考え方かもしれませんが)を説明しました。ビジョンとミッションの区別が分かりにくいと思われるので、もう少し分かりやすい例でご説明しておきます。

 まず筆者による両者の違いです。

ビジョンとは「ありたいチームの姿やチームそのものが存在する価値」をいう。
ミッションとは「使命とか役割、チームが社会・会社に提供する価値」をいう。


 では、ここでマーケットセグメントを異にする3つのレストランを取り上げて例を示します。

例1:地域の小さなレストラン
  ビジョン  地域のお客様にダントツ支持され愛される店(をめざす)
        従業員がお客様への感動の提供に燃える店
  ミッション 料理を通じて地域のお客様に健康と幸福をお届けする。
        お客様に心からくつろいでいただける空間を提供する。
   
   
例2:大手ファミレスチェーン
  ビジョン  多くのご家庭が気軽にご利用できる、いつもにぎやかさの絶えないアットホームなお店 
  ミッション 料理を通じて多くのご家庭に団欒をご提供し、家族の絆つくりのお役に立ちます。
        

例3:高級レストラン
  ビジョン  最高の味、洗練されたサービスで日本最高の支持を受け、口コミで熱烈なファンが広がる店
  ミッション 世界最高の味とサービス、珠玉のワインコレクションを通じて、至福の満足と感動をお届けします。


 なんとなくビジョンとミッションの違い、お分かりいただけたでしょうか。


 事業は究極は自己実現のためにやるのだろうから、自分がなりたいビジョンが上位で、その達成手段として社会に自分が与える価値をいうミッションが下位になるというのが筆者の考え方なのです。無理にこのようにビジョンとミッションに分けなくても、自分たちの事業のめざすところは書き表せるのかもしれませんが、ビジョンで自己実現の面からの表現が出来る一方、ミッションでお客様の視点を強調できるというメリットがあると思っています。この観点がないと現在では事業は成り立ちません。

 上記の例は一つの企業体の話ですが、それは一企業の中の一部署であっても同じだと思います。その組織が どういう姿を目指すのか(ビジョン)、そしてそのために周囲に対してどのような価値を提供するのか、つまり役割を果たすのか(ミッション)を考えるとスッキリすると思っています。  

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写真は以下のサイトより引用させていただきました。
「2000ピクセル以上のフリー写真素材集」



    
by atanabe-coach | 2008-02-24 00:26
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